イギリスの 首相官邸は、 総選挙で過半数割れした与党・ 保守党が北アイルランドの 地域政党から閣外協力を得ることで原則、 合意したと発表しましたが、 野…
イギリスの首相官邸は、総選挙で過半数割れした与党・保守党が北アイルランドの地域政党から閣外協力を得ることで原則、合意したと発表しましたが、野党勢力が圧力を強める中、メイ首相は厳しい政権運営を迫られることになりそうです。 イギリスで８日に行われた総選挙では、与党・保守党が第一党となったものの過半数には届かず、メイ首相は、北アイルランドの地域政党ＤＵＰ＝民主統一党の協力を得て政権を維持する考えを示し、協議を進めていました。 そして１０日夜、首相官邸の報道官は、保守党がＤＵＰから閣外協力を得ることで原則、合意したと発表しました。ただ、合意の詳しい条件については１２日の閣議で了解を得る必要があるとして明らかにしませんでした。 ＤＵＰはこれまでも法案や予算案の審議で保守党に協力してきましたが、ＥＵ＝ヨーロッパ連合からの離脱をめぐり、メイ首相の方針に疑問を示したことがあり、野党勢力は、ＥＵ離脱交渉の行方に影響する可能性があるとして、合意の内容を直ちに公開するようメイ首相への圧力を強めています。 また、カトリック系とプロテスタント系の住民の間で紛争の歴史を持つ北アイルランドで、プロテスタント系のＤＵＰが政権に一定の影響力を持てば、２つの勢力のバランスが崩れると懸念する声も出ており、新政権が発足してもメイ首相は厳しい政権運営を迫られることになりそうです。
