【上海=河崎真澄】 ブラジル、 ロシア、 インド、 中国、 南アフリカの 新興5カ国(BRICS)首脳会議など一連の 国際会議を終えた中国の 習近平国家主席は5日、 福建省アモイ…
【上海=河崎真澄】ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの新興5カ国(BRICS)首脳会議など一連の国際会議を終えた中国の習近平国家主席は5日、福建省アモイで記者会見し、「反テロや中東問題など政治面での安全協力を深める」と強調した。国営新華社通信が伝えた。 4日採択した「アモイ宣言」でも6回目の核実験を行った北朝鮮を強く非難しており、経済協力を目的に2009年にスタートしたBRICSながら、中国が主導権を握る形で「政治問題」に踏み込む姿勢をみせた。国際社会に対する新興国の影響力を強め、先進国との対抗軸を構築する。 新興5カ国に、タイやメキシコなど発展途上国5カ国の首脳を加えた「BRICSプラス」会合も5日行われ、中国が途上国支援に5億ドル(約550億円)を拠出すると表明。途上国の取り込みを急ぐ考えだ。 同会合では自国優先の通商政策を進めるトランプ米政権を念頭に、「一部の国で保護主義の傾向が強まっている」と批判が噴出。その上で習氏は会見で、「南南協力(新興国や途上国同士の協力)はグローバルな発展への強烈なシグナルになる」などと述べた。