トランプ氏、 横田めぐみさん写真見つめ、 解決への 協力表明 「私たちが元気なうちに解決してほしい」 --。 トランプ米大統領と6日面会した拉致被害者の 家族らは悲痛な胸の 内を訴えた。 トランプ氏は横田めぐみさん(行方不明時13歳)の 写真を手に取って見つめ、 拉致問題解決への 協力を表明したという。
「私たちが元気なうちに解決してほしい」--。トランプ米大統領と6日面会した拉致被害者の家族らは悲痛な胸の内を訴えた。トランプ氏は横田めぐみさん(行方不明時13歳)の写真を手に取って見つめ、拉致問題解決への協力を表明したという。
面会後に記者会見した拉致被害者「家族会」事務局長でめぐみさんの弟、拓也さん(49)によると、トランプ氏は出席した17人全員と握手し、車座になって面談した。
めぐみさんの母、早紀江さん(81)はトランプ氏が9月の国連演説でめぐみさんの拉致被害に言及したことへの感謝を伝えた。トランプ氏は、早紀江さんが持参しためぐみさんの写真を手に取り、首をふりながら「ひどいことだ」という身ぶりをしたという。
めぐみさんの父滋さん(84)は体調がすぐれず、この日の面会には参加しなかった。今月15日にはめぐみさんが拉致されてから40年を迎え、被害者家族の高齢化が進む。早紀江さんは会見で「肉親が元気なうちに、自分の子どもだと分かるうちに解決しなければ」と訴えた。
田口八重子さん(同22歳)の兄、飯塚繁雄さん(79)は「日本の最優先課題は拉致問題。安倍(晋三)首相と協力して取り組んでほしい」と要望した。トランプ氏は「安倍首相と協力して、解決に向けた努力をする」と応じたという。田口さんが2歳と1歳の子どもを残して拉致されたことに胸を痛めた様子で、その1人が列席した飯塚耕一郎さん(40)だと知ると、同情を示すような表情を見せた。
曽我ひとみさんは拉致被害者として初めて米大統領と面会した。トランプ氏は握手した時に「帰国できてよかったですね」と声をかけたという。
記者会見では日本政府に取り組みを求める声も相次いだ。めぐみさんの弟拓也さんは「今回の面会は北朝鮮にとって脅威となったはずで、日本政府は解決への歩みを進めてほしい」。飯塚耕一郎さんは「日本が主体となって、救出のためにどう動くかが大事」と指摘した。【内橋寿明】