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米FOMC:識者はこうみる

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米連邦準備理事会(FRB)は1日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定した。 ただハリケーン被害にもかかわらず経済活動は堅調なペースで拡大し、 労働市場も力強さを増していると指摘。 12月に利上げを決定する可能性を示唆した。 市場関係者の コメントは以下の とおり。 ●来年複数
[1日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)は1日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定した。ただハリケーン被害にもかかわらず経済活動は堅調なペースで拡大し、労働市場も力強さを増していると指摘。12月に利上げを決定する可能性を示唆した。
市場関係者のコメントは以下のとおり。
●来年複数回の利上げも
<オックスフォード・エコノミクスの米国担当チーフエコノミスト、グレゴリー・ダコ氏>
ハリケーンの影響はみられたものの、いつもどおりという印象だ。12月(利上げ)の動きを確認する内容となった。トランプ米大統領が明日、(次期FRB議長に)パウエル理事を指名すれば、金融政策は緩やかな正常化を進めるという、年初からみられる現在の方向性維持を示すことになるだろう。財政刺激策次第で、来年複数回の利上げが行われる可能性がある。
●12月利上げに向け準備、インフレはリスク
<エバーコアISI(ニューヨーク)のストラテジスト、スタン・シップリー氏>
連邦準備理事会(FRB)は12月に利上げを決定するとのメッセージを市場に送っている。さらに、2018年は2回以上の利上げが実施されるとのメッセージも送っている。
ただ、インフレがリスクとなる。 FRBはなぜインフレ率が現在の水準にとどまっているのか、今も答えを見つけられていない。問題は総合インフレなのかコアインフレなのか、長らく明らかではなかったが、今はコアインフレに問題があることが分かっている。
●反応薄、翌日のFRB議長人事発表に注目
<イートン・バンス(ボストン)のグローバル・インカム・グループ共同ディレクター、エリック・スタイン氏>
成長判断が上方修正される一方、インフレの文言は薄められた。全体的には差し引きゼロといったところだ。このままいけば12月に利上げが行われるだろう。市場の反応は非常に乏しい。翌日発表される米連邦準備理事会(FRB)議長の後任人事が注目される。パウエル理事が指名される可能性がある。
●12月利上げ確定も同然
<チャールズ・シュワブ(オースティン)のトレーディング・デリバティブ担当バイスプレジデント、ランディー・フレデリック氏>
予想外のことは何もなかった。ハリケーンにもかかわらず成長は堅調で、労働市場も力強いとするなど、経済に関する認識はかなり良好だった。これらすべてはプラスなことととらえている。
12月の利上げはほぼ確定されたと考えている。数カ月前からすでにコンセンサスとなっているが、12月利上げは確定したも同然だ。
●12月利上げに事前コミットする文言なし=ナティクシス
<ナティクシスCIBアメリカスの首席エコノミスト、ジョセフ・ラボーグナ氏>
今回の声明における留意点は3つだ。まず関心を引く内容はまったくないことが挙げられる。
次に注目すべき点は12月の利上げ実施に事前にコミットしていないことだ。われわれは12月に利上げが行われると予想しているが、声明には12月に利上げに動くことを示す文言はない。
今回の声明で言及はなかったが、米連邦準備理事会(FRB)はこれまでに講演などを通じ、12月利上げに向けた下地を整えてきている。そのため緊急事態が突如発生しない限り、12月に利上げを実施しないとは考えにくい。
3点目はハリケーンの影響だ。 FRBはハリケーンによる長期的影響は想定していない。これは理にかなった判断であり、経済的な観点から正しいと言える。

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