ノーベル平和賞の 授賞式がノルウェーで行われ、 受賞したICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンの メンバーとともに、 広島で被爆したサーロー節子さんが…
ノーベル平和賞の授賞式がノルウェーで行われ、受賞したICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンのメンバーとともに、広島で被爆したサーロー節子さんが演説し、「核保有国と核の傘のもとにある国は人類を危機にさらしている」としてすべての国が核廃絶を進めるべきだと訴えました。 授賞式は、ノルウェーの首都、オスロの市庁舎で日本時間の10日午後9時から行われ、核兵器禁止条約の採択に貢献したICANのベアトリス・フィン事務局長と並んで、活動をともにしてきたカナダ在住の広島の被爆者、サーロー節子さんが(85)記念のメダルと賞状を受け取りました。 このあとの受賞演説でフィン事務局長は「核兵器の終わりか私たち人類の終わりか、選択しないといけない」と述べ、すべての国が核兵器禁止条約に参加すべきだと訴えました。 続いて、サーローさんが13歳で被爆した経験を語り、大好きだった4歳のおいが見分けがつかない肉の塊となって亡くなったと述べ、核兵器は壊滅的な被害をもたらす絶対悪だと強調しました。そのうえで、核兵器禁止条約に反対している核保有国と核の傘のもとにある国について、「人類を危機にさらしている」と批判し緊張が高まる中でも諦めずに核廃絶の動きを進めるよう訴えました。 演説が終わると会場は大きな拍手に包まれ、しばらくなりやみませんでした。 一方で、授賞式には、アメリカやロシアなど主な核保有国の大使は出席せず、核兵器禁止条約に反対する意思を示し世界の核廃絶をめぐる厳しい現状も浮き彫りになりました。