1957年の 独立以来、 初めての 政権交代になる
9日に投開票されたマレーシアの連邦下院選(定数222)で、マハティール元首相(92)率いる野党連合・希望連盟(PH)が過半数を制して勝利した。1957年の独立以来、初の政権交代が実現する。
選挙管理委員会の発表によると、10日未明に野党連合の議席が過半数の112議席を超え、午前3時半(日本時間午前4時半)の時点では116議席に。ナジブ首相(64)の与党連合・国民戦線(BN)は79議席にとどまっている。
かつて22年にわたり首相を務め、今回はナジブ氏への批判から野党に転じて選挙に臨んだマハティール氏は、午前3時前から開いた記者会見で「我々は十分な多数を取った」「(ナジブ氏らへの)報復は考えていない。望んでいるのは法の支配を回復することだ」などと述べた。
選挙戦で野党連合は、ナジブ氏の政府系ファンドの資金流用疑惑など政権の腐敗を追及。ナジブ政権が3年前に導入した消費税の廃止も公約に掲げ、生活費の増大に苦しむ層を取り込んだ。与党側は堅調な経済成長などを実績としてアピールしたが、有権者の多くが変化を求めた。(クアラルンプール=守真弓)
(朝日新聞デジタル 2018年05月10日 05時31分)