周辺にランドセルやスニーカーは残されていたが、 傘は見つからなかった。
朝日新聞
現場近くには訪れた人が手向けた花があった=10日午後、新潟市西区
新潟市西区の小学2年、大桃珠生(たまき)さん(7)が殺害されて線路に遺棄された事件で、大桃さんが下校時に持っていた傘が、遺体発見現場周辺にはなかったことが捜査関係者への取材でわかった。大桃さんを連れ去るなど事件にかかわった人物が持ち去った疑いもあり、新潟県警が容疑者につながる可能性もあるとみて行方を調べている。
県警によると、大桃さんは7日午後3時に下校した際、ピンク色のジャンパーに水色のトレーナー、グレーのズボン姿でキャラメル色のランドセルを背負い、ピンクの傘を持っていた。大桃さんは7日午後10時半ごろ、殺害された後に列車にひかれて遺体で発見された。
捜査関係者によると、発見時、下校時と同じ衣服を着用し、周辺にランドセルや脱げたスニーカーが残されていた一方、傘は見つからなかった。帰宅直前に連れ去られた際、事件に関与した人物が持ち去って捨てたか、保管している可能性もあるという。新潟地方気象台によると7日の新潟市内は昼から雨が降り続いていた。
JR東日本新潟支社によると、大桃さんが上り列車にひかれたのは午後10時29分。その約9分前に単線の同じ線路を下り列車が通過しており、この約9分間に遺棄されたとみられる。周辺ではこのころ、警察官が大桃さんの行方を捜していたが、見つからずに遺体は遺棄された。県警は土地勘があるか、あらかじめ下見をした人物が関与した可能性もあるとみて捜査している。
(朝日新聞デジタル 2018年05月11日 05時07分)