Start Japan Japan — in Japanese 「会おう」マネの誘い 断った吉田

「会おう」マネの誘い 断った吉田

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【エカテリンブルク(ロシア)大島祥平】 サッカー・ ワールドカップ(W杯)の 日本代表は24日、 1次リーグH組第2戦の セネガル戦を迎えた。 強い思いを抱いて臨むの はDF吉田麻也(29)=サウサンプトン=だ。 俊足選手が居並ぶセネガルとの 試合は、 吉田自身の 成長が問われる一戦でもある。
【エカテリンブルク(ロシア)大島祥平】サッカー・ワールドカップ(W杯)の日本代表は24日、1次リーグH組第2戦のセネガル戦を迎えた。強い思いを抱いて臨むのはDF吉田麻也(29)=サウサンプトン=だ。俊足選手が居並ぶセネガルとの試合は、吉田自身の成長が問われる一戦でもある。
将来は海外へ--。思い描いた道を進み、2009年に名古屋からVVVフェンロ(オランダ)に移籍。そして12年にイングランド・プレミアリーグのサウサンプトンにたどり着いた。だが、課題に直面した。足の遅さもその一つ。試合に出られない日々が続いた。
「俺、このままじゃやばいですよね?」。14年、吉田は久しぶりに杉本龍勇・法政大教授(47)に連絡した。陸上短距離で1992年バルセロナ五輪にも出場した杉本教授には以前、少しだけ走り方を見てもらったことがあった。
「やばいね。だから試合に出られないんだろ」。映像を見ていた杉本教授は即答。そこから本格的な練習が始まった。定期的に国内外で教えを受けるほか、映像なども使って助言を受ける。走力を上げつつ、屈強な相手選手と競り合える体作りにも取り組み、体重は約8キロ増加。クラブでも不動の主軸となり、キャプテンマークを巻くようになった。「杉本さんとのトレーニングで改善して芽が出た」と吉田は振り返る。
10年のW杯南アフリカ大会は左足骨折からの回復が間に合わず、地元・長崎市の知人の飲食店で日本戦を見つめていた。「次はお前が、あそこにおらんといかん」。そう言われ、黙ってうなずいた。初出場した前回の14年ブラジル大会は1勝もできず1次リーグ敗退。4失点したコロンビア戦では大会得点王となるロドリゲスのフェイントに転がされ、美しいシュートでネットが揺れるのを見送るしかなかった。「あの悔しい思いは二度としたくない。全力で自分の持っているものを出し切りたい」
今回の試合前、セネガルのエースFWのマネ(リバプール)から「会おう」と連絡があった。2年前までサウサンプトンで共に戦い、毎日のようにジムで一緒に鍛えながら話をする仲だった。だが、吉田は申し出を断った。それだけ集中していた。「彼は非常にプロフェッショナルだ」とマネは吉田を評した。
W杯は守備でどれだけ耐えきれるかが成績を左右する。「イングランドで多くの経験を積み上げてきた自負もある。ピッチ内外でチームにとって大きな存在になれるように」と吉田。大黒柱として、責任感を背負って戦っている。

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