最大震度6弱の 地震で大きな被害が出た大阪府北部の 工場や小売店は19日、 その 多くが業務を再開した。 ただ、 一部ではガスや水道の 復旧の 遅れから休業を余儀なくされている工場や、 商品供給が滞って品薄が続く店舗もある。 ダイハツ工【経済】
最大震度6弱の地震で大きな被害が出た大阪府北部の工場や小売店は19日、その多くが業務を再開した。ただ、一部ではガスや水道の復旧の遅れから休業を余儀なくされている工場や、商品供給が滞って品薄が続く店舗もある。
ダイハツ工業は地震が発生した18日午前、本社工場(大阪府池田市)と京都工場(京都府大山崎町)の操業を停止した。本社工場は18日夜にはいったん生産を再開したものの、大阪府内の仕入れ先が被災して数種類の部品が調達できなくなったことから、19日午前は滋賀第2工場(滋賀県竜王町)を含む3工場で操業を見送った。
この間、阪神大震災を教訓に策定した事業継続計画(BCP)に基づき、対策チームを被災した仕入れ先に派遣し、復旧活動を支援。その結果、19日夜には本社工場と滋賀第2の2工場で操業を再開、京都工場も20日午前に再開できる見通しが立った。
一方、パナソニックは18日に続き、19日も大阪府高槻市の照明機器工場の稼働を休止した。電球や蛍光灯などのガラスを加工する際、熱源としてガスを使うが、大阪ガスが都市ガスの供給を停止しているためだ。
小売店では、水や冷凍食品などを買いだめする消費者の動きに商品の供給が追いつかず、品薄状態が続いている。
大阪府茨木市内のスーパーには18日に「年末の繁忙期並み」(関係者)という通常の2倍の客が押し寄せ、水やカップ麺、冷凍食品などを買い求めた。渋滞などもあり、物流センターに商品があっても輸送が追いつかないケースもあったという。
大阪府や兵庫県で161店舗を展開するコープこうべは、大阪の店舗へ水を臨時便で輸送。コンビニエンスストア大手の「セブン―イレブン」も同様の対応をとった。イオンは茨木市内の物流センターだけでなく、地震の揺れが小さかった堺市の物流センターからの配送も行っている。