SUBARU(スバル)は5日、 燃費・ 排ガス検査データの 改ざん問題で新たな不正が判明したため、 再調査を実施すると発表した。 吉永泰之社長が午後5時から記者会見を行った。 同社は群馬製作所の 本工場と矢島…
SUBARU(スバル)は5日、燃費・排ガス検査データの改ざん問題で新たな不正が判明したため、再調査を実施すると発表した。吉永泰之社長が午後5時から記者会見を行った。 同社は群馬製作所の本工場と矢島工場での検査不正が発覚したことを受けて、4月27日に国土交通省に報告書を提出したが、この燃費・排ガス検査不正に関する社内調査で、(1)規定されている速度からの逸脱時間が許容される範囲を超えたにもかかわらず、有効な測定として処理、(2)試験室内の湿度が求められる範囲(30~75%)外の測定環境だったにもかかわらず、有効な測定として処理――の2つの不正行為が新たに見つかったという。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「【中継録画】スバルがデータ改ざんで新たな不正 吉永社長が会見」に対応しております。 登壇者の紹介 司会:お忙しい中、お集まりいただきまして、大変恐縮です。ただ今より、本日リリースいたしました当社、群馬製作所における、完成検査時の燃費・排出ガス測定に関する再調査の実施について、に関する記者会見を始めさせていただきます。私、広報部の岡田と申します。よろしくお願いいたします。
初めに本日の出席者を紹介いたします。代表取締役社長、吉永です。 吉永:吉永です。 司会:取締役専務執行役員、加藤です。 加藤:加藤でございます。 司会:常務執行役員、品質保証本部長、大崎です。 大崎:大崎でございます。 司会:初めに社長の吉永よりご説明をさせていただき、その後、皆さまからのご質問をお受けいたしますので、よろしくお願いいたします。それでは社長、よろしくお願いします。 新たに2つの不適切事案の存在が判明 吉永:株式会社スバル、社長の吉永でございます。本日は去る4月27日に調査報告書を公表いたしました、当社群馬製作所における燃費・排出ガス測定データの不正な書き換え行為に関連して、大変遺憾ながら、新たに2つの不適切事案の存在が判明したことにつきまして、現時点で分かっていること、および今後の当社の対応につきまして、ご報告を申し上げたいと考えております。 まず昨年の完成検査員問題の発覚以降、問題の背景に当社の企業体質に関わる根深い問題があることを強く認識し、企業体質の改革に取り組んでまいりました。それにもかかわらず、国交省さまの調査を契機として、あらためて過去に行われていた不適切事案が判明したことは、誠に遺憾でありまして、お客さま、お取引先さま、その他の関係者をはじめ、当社を取り巻く全てのステークホルダーの皆さまにさらにご心配をお掛けすることについて、心よりおわびを申し上げます。 それでは申し訳ございませんけれども、着席してご説明申し上げます。 現時点で判明している事実を簡潔にご説明申し上げます。事案の内容としては、当社の完成検査工程に属する燃費・排出ガス測定の抜き取り検査に関し、過去において次に述べるような不適切な測定が一部に行われていたことが判明したというものです。この燃費・排出ガスの抜き取り検査では、国が定めるJC08 モードと呼ばれる速度パターンどおりに車を約20分間走らせまして、その間の排出ガスを測定し燃費を算出いたします。 画面をご覧ください。実際にはこの図のとおり、工場内の計測室にありますシャーシダイナモメータ、車の下になってるところでございますけれども、と呼ばれるローラーと、それから測定機器、画面では右にあると思いますが、測定機器が一体になった装置の上で、専門の計測員が実際にアクセル、あるいはブレーキ、ギアを操作して、この速度パターンどおり加減速させ、走行状態を再現いたします。 2つ目の画面ですけれども、この画面はJC08 モードの速度パターンをグラフにしたものです。左側の縦軸が速度でございまして、それから下にありますが横軸が時間でございます。この時間は単位は秒でございます。下の一番右、見ていただくと、小さいんですけど、1190秒となってますが、約1200秒、つまり約20分間、実際の走行同様にグラフが上下しますけども、細かい加速ですとか減速、停止を繰り返しまして、市街地から郊外まで実際の走行環境に近い状態を再現するということで、実用に近い燃費値を計測しております。 抜き取り試験では、このモードの速度に対しまして、プラスマイナス時速2キロまでの誤差が認められています。図の上に拡大というふうに書いてあるところがございますが、見にくいかもしれませんけれども、この拡大の図で申し上げますと、線が上に青いライン、ありまして、これが上限のラインです。上限が青のラインです。それから下のほうに緑のラインがございますが、これが下限のラインでございます。下限が緑のラインでございます。 その中に赤いラインがございますが、赤いラインが実車速、実際の車速、すなわち計測データを示します。拡大した部分に、ちょうど矢印が出てるところですけども、赤が青をちょっと超えているところに矢印がございますけれども、拡大した部分のような上限、下限からの逸脱が、約20分間の走行中に、トータルで2秒以上あった場合、または1回当たり連続1秒以上逸脱した場合、JC08 モードで認められた許容誤差の範囲外、範囲の外ですね、範囲外となり、測定データとしては採用できないものとされております。これをトレースエラーと言います。 同じく、ここからはグラフはございませんけれども、同じく試験室内の湿度に付きましても、30%から75%に、範囲に入っていないと、JC08モード走行の前提となる条件を満たさず、同様に測定データとしては採用できないものとされています。これを湿度エラーというふうに言います。 ご説明、全体のご説明はここまでなんですが、しかしながら当社、群馬製作所で抜き取り検査に従事していた完成検査員の中には、このトレースエラーや湿度エラーが発生した際に、そのエラーがないものとみなすか、またはデータを書き換えて、有効な測定結果として処理する者がいました。こういった処理が、データが確認できる2012年12月以降で、少なくとも927件確認されました。 この内容を本日、国交省に報告いたしました。そして本日、国交省より今回の問題、および完成検査業務全般につきまして事実関係の詳細を調査し、1カ月を目途に報告すること等の指示を受けました。この調査結果につきましては国交省へ提出するとともに、その時点で皆さまにもご報告を申し上げます。公表もいたします。