兵庫県内は5日に続き6日も記録的な大雨に見舞われた。 各地で土砂崩れが起こり、 住宅への 被害も出た。 鉄道は運休や遅れが相次ぎ、 道路は一部で通行止めに。 7日も非常に激しい雨が降る恐れがあり、 JR西日本は7…
兵庫県内は5日に続き6日も記録的な大雨に見舞われた。各地で土砂崩れが起こり、住宅への被害も出た。鉄道は運休や遅れが相次ぎ、道路は一部で通行止めに。7日も非常に激しい雨が降る恐れがあり、JR西日本は7日の始発から複数の在来線で運転を見合わせる。
6日午後4時現在の県のまとめでは、神戸市で2棟が一部損壊、2棟が床下浸水した。さらに西脇、加西、南あわじの各市で各1棟が床下浸水し、神戸市や西宮市など11市1町で土砂災害警戒情報が出た。
避難指示は神戸市、三田市の282世帯575人に出され、避難所には11市町で116世帯250人が避難した。
神戸市では土砂崩れが31件確認された。灘区の神戸大学では5日午前、校舎裏の斜面(高さ約3メートル)が崩れ、校舎1階の窓付近まで迫った。校舎は情報基盤センターの分館で、大学は臨時閉館とし、周辺を立ち入り禁止にした。
西宮市内では5日に自宅の雨どいを掃除していた60代の男性がはしごから転落し、骨折するけがを負ったという。
猪名川上流の一庫(ひとくら)ダム(川西市)では、満水が近づき、緊急放流した。
三田市では羽束川の護岸が決壊する恐れがあるとして、鈴鹿区、酒井区、下里区の浸水想定区域に避難指示を出した。付近の羽束川右岸で護岸が濁流の影響で幅約30メートルにわたって崩れ、近くの左岸でも直径約4メートルの穴が開いた。
洲本市は土砂災害の危険があるとして、6日午後0時25分、由良地区の約1350世帯、計約3200人に避難勧告を出した。
加古川市では5日夜から6日午前にかけ、土砂崩れや道路冠水などのため市道3路線が通行止めになった。市によると、八幡町上西条では斜面の土砂が崩れ、上荘町小野では道路沿いののり面が崩落、平荘町養老では道路が水につかった。6日夕までに6世帯12人が一時避難した。
公立学校の休校も県全域で相次いだ。県教委のまとめでは、県全体の公立学校の約8割にあたる1043校が休校になり、156校が、登校した児童生徒を帰宅させる「早退」の措置をとった。
神戸地方気象台によると、6日午後6時時点で、神戸市、西宮市、篠山市後川の3カ所で48時間の降水量が観測史上最大となった。県内では7日にかけて局地的に雷を伴う非常に激しい雨が降る見込みで、7日午後6時までの24時間に県北部で180ミリ、県南部で200ミリの雨が予想されている。
各地の鉄道は7日も運休や遅れが続きそうだ。神戸電鉄は始発から全線(有馬線、三田線、公園都市線、粟生線)で運休を決定。 JR西日本も、宝塚線(宝塚―新三田)、和田岬線(兵庫―和田岬)、加古川線(加古川―谷川)、山陽線(相生―上郡)、姫新線(姫路―上月)などで運休を決めた。
井戸敏三知事は会見で「7月の1カ月分の雨が降った地域もある。土砂災害の警戒区域の住民には早めの避難を心がけてほしい」と呼びかけた。