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麻生太郎氏「今までで一番雰囲気が良かった」 北京で日中財務対話

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【北京=西見由章】 日中両政府は31日、 財政当局幹部らが政策運営を協議する財務対話を北京の 釣魚台迎賓館で開き、 トランプ米政権を念頭に保護主義に反対する立場を確認す…
【北京=西見由章】日中両政府は31日、財政当局幹部らが政策運営を協議する財務対話を北京の釣魚台迎賓館で開き、トランプ米政権を念頭に保護主義に反対する立場を確認するとともに「ルールに基づく多国間の貿易体制を維持、推進していく」との合意文書をまとめた。10月に訪中を予定する安倍晋三首相と習近平国家主席との首脳会談に向けて、両国が合意している金融協力の具体化に向けた作業を速やかに進めることも盛り込んだ。
中国側としてはトランプ米政権との貿易摩擦が激化する中、「反保護主義」を旗印として日本との連携を強める構えだ。中国の劉昆財政相は冒頭、世界経済の情勢をめぐり「一国主義や保護主義がエスカレートしている」と米国を牽制(けんせい)。日中が「共同で地域の経済、金融の安定を維持し、投資と貿易の自由化を促進する責任を負う」と訴えた。
麻生太郎副総理兼財務相は会談後、「今までの中で一番雰囲気が良かった。それが最大の成果だ」と記者団に語った。一方、中国の閉鎖的な一部市場は保護主義ではないのかとの指摘に対しては「言葉(言質)を取っておくことも大事だ。今後交渉に使える」との考えを示した。
今年5月に訪日した中国の李克強首相と安倍首相との首脳会談では、緊急時に互いの通貨を融通する「通貨交換(スワップ)協定」の早期再開や、日本の機関投資家に人民元建て投資枠を設ける制度の設置などで合意していた。

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