河野太郎外相は18日、 都内の 飯倉公館で英国の ハント外相と戦略対話を開いた。 河野氏は「自由で開かれたインド太平洋戦略」 の 重要性を訴え、 両外相は日英の 安全保障協力を強化していく方針で一致した。 英国の 欧州連合(EU)離脱を巡り、 …
河野太郎外相は18日、都内の飯倉公館で英国のハント外相と戦略対話を開いた。河野氏は「自由で開かれたインド太平洋戦略」の重要性を訴え、両外相は日英の安全保障協力を強化していく方針で一致した。英国の欧州連合(EU)離脱を巡り、河野氏は日本企業に影響が及ばないよう配慮を要請した。
戦略対話を前に、ハント英外相(左)と握手する河野外相=18日午後、東京都内
日英外相の戦略対話は7回目で、2017年7月以来。ハント氏は7月の外相就任後、初の来日となる。
河野氏は会談後の共同記者発表で「日本と英国はインド太平洋戦略を共有し、具体的な協力を進展させてきた」と強調。英海軍の揚陸艦やフリゲート艦が日本に寄港したことに触れ「英国のインド太平洋地域でのさらなるプレゼンスを歓迎したい」と語った。ハント氏は「我が国の東アジアと太平洋の安定性への永続的な関与を示すものだ」と応じた。
英国のEU離脱も話し合った。河野氏は20年末までの「移行期間」の設置の重要性について触れ「法的安定性の確保は不可欠だ。日本企業の声に耳を傾けてほしい」と伝えた。移行期間の設置などの暫定措置は、英国がEUとの離脱交渉で合意できなければ白紙に戻り、国内外の経済に混乱を招く可能性がある。
ハント氏は戦略対話に先立ち、安倍晋三首相と首相官邸で会談し「安全保障分野を含め日英間の協力が一層深く堅固に進展していることは喜ばしい」と述べた。首相は海での「法の支配」の推進に向け連携すべきだとの認識を示した。