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核廃棄条約離脱の意向表明=ロシアが違反と非難-米大統領

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【ワシントン時事】 トランプ米大統領は20日、 冷戦時代に旧ソ連との 間で結んだ中距離核戦力(INF)全廃条約から離脱する意向を表明した。 ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)が近くロシアを訪問し、 プーチン大統領に米国の 方針を伝える。 トランプ大統領は遊説先の ネバダ州で記者団に対し、 ロシアが条約に違反していると非難した上で、 「われわれは合意を破棄し、 条約から離脱する」 と明言。 さらに「(新たな)兵器を開発しなければならない」 と語り、 条約締結を受けて撤廃された中距離ミサイルの 再開発に着手すると示唆した
【ワシントン時事】トランプ米大統領は20日、冷戦時代に旧ソ連との間で結んだ中距離核戦力(INF)全廃条約から離脱する意向を表明した。ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)が近くロシアを訪問し、プーチン大統領に米国の方針を伝える。 トランプ大統領は遊説先のネバダ州で記者団に対し、ロシアが条約に違反していると非難した上で、「われわれは合意を破棄し、条約から離脱する」と明言。さらに「(新たな)兵器を開発しなければならない」と語り、条約締結を受けて撤廃された中距離ミサイルの再開発に着手すると示唆した。 INF条約は1987年に締結されたが、米国は近年、ロシアが合意事項に反して中距離核戦力を開発し、欧州諸国の安全を脅かしていると非難。米国だけが条約に縛られて身動きが取れない一方、中国とロシアは核戦力を増強しているとして不満を募らせていた。 ロシア政府は一貫して条約を順守していると主張し、違反しているのは米政府だと反論している。 トランプ政権は2月に公表した核戦略文書「核態勢の見直し(NPR)」で、ロシアと中国の急激な核戦力増強により、安全保障をめぐる環境は大きく変化したと指摘。爆発力の小さい低出力核弾頭を開発して抑止力を強化する一方、ロシアがINF条約を順守しなければ、海洋発射型の核巡航ミサイルを新たに開発すると警告した。 米国はかつて海洋発射型の核巡航ミサイル「トマホーク」(TLAM-N)を保有し、太平洋や欧州に展開していたが、オバマ前政権が2010年公表のNPRで退役を決定した。トランプ政権がINF条約を離脱し、核トマホークの後継ミサイルの開発に着手するのであれば、中ロ両国の強い反発を招くのは必至。米ロだけでなく、中国を巻き込んだ新たな軍拡競争に火を付ける危険をはらんでいる。(2018/10/21-08:35)

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