新型コロナウイルスの軽症患者などに使用できる「抗体カクテル療法」について、厚生労働省は菅総理大臣の指示を受けて往診での使用を認めるか検討を始めました。一方、まれに副作用が疑われる重篤な症状も報告されていることから、厚生労働省は安全性を確保できるか慎重に見極めたうえで判断する方針です。
抗体でできた2種類の薬を同時に点滴で投与する「抗体カクテル療法」は、軽症患者に …
新型コロナウイルスの軽症患者などに使用できる「抗体カクテル療法」について、厚生労働省は菅総理大臣の指示を受けて往診での使用を認めるか検討を始めました。一方、まれに副作用が疑われる重篤な症状も報告されていることから、厚生労働省は安全性を確保できるか慎重に見極めたうえで判断する方針です。 抗体でできた2種類の薬を同時に点滴で投与する「抗体カクテル療法」は、軽症患者にも使用できる初めての治療薬として、7月に承認されました。 当初は入院患者だけが対象でしたが、先月以降、宿泊療養施設などに加え、外来での使用も条件付きで認められています。 菅総理大臣は、往診での使用も可能とするよう田村厚生労働大臣に検討を指示し、厚生労働省が具体的な検討に入りましたが、課題となるのが安全性の確保です。 厚生労働省などによりますと、先月21日までに推定で5800人余りが投与を受け、0.46%に当たる27人で発熱や酸素飽和度の低下、狭心症など副作用が疑われる重篤な症状が報告されています。 厚生労働省は、現在、投与から24時間は患者の容体が悪化しても把握できることなどを使用の条件にしていますが、医療関係者からは往診で使用した場合、特に1人暮らしの患者などは把握できないおそれがあると指摘されています。 厚生労働省は「臨床データが限られていて、新しい症状が報告される可能性も否定できない。結論ありきで考えず、往診でも安全性を確保できるか慎重に見極めたうえで使用の可否を判断したい」としています。 投与を受けた1.