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米国司法省が米Googleを独占禁止法違反と認定し、その是正案として同社ブラウザ「Chrome」の売却を求めていたが、 の米連邦地方裁判所はこの事業分割案を退けた。
この分割案が棄却される以前、AI検索大手の米Perplexityが、約5兆円でChromeを買収するという提案をしたのも記憶に新しいところだ。もしこの買収が成立していたら、Webのブラウジング体験が大きく変わる可能性があった。
その片鱗は、Perplexityが開発しているAI対応ブラウザ、「Comet」に見ることができる。これまではPerplexityの有料Maxプランのユーザーにのみ提供されてきたCometだが、 より無料で提供されるようになった。いつまで無料で利用できるのかは未定だが、Chrome分割案がなくなったことから、Perplexityが打った次の一手、ということかもしれない。
前回はゼロクリック検索の将来像について述べたところだが、今回はその実例として、実際にAIを間に挟むことによってWebのブラウジング体験がどのように変わるのか、試してみた。
あなたに代わって「AIエージェント」が調べてくれる
Cometは「Chromium」ベースなので、Chromeの拡張機能やブックマークなどがそのまま移行できる。出来としては一般的なChrome互換ブラウザと同じである。
新規タブを開くと、PerplexityのAIアシスタントが待ち構えている。ここに知りたいことを入力すると、AIアシスタントがあなたに代わって関連サイトを巡回し、情報をまとめた状態で提示してくれる。
一例として、「左右セパレート型のメカニカルキーボードの人気モデルをAmazonで探して、レビューの評価と価格を分析してください」という質問を投げてみた。あっという間に調査して結果を提示してくれる。個人的には、Amazonのリンクを示してくれると助かったのだが。
ここで提示されたキーボードの型番を選択すると、「フォローアップに追加」と「ソースを確認」という表示が現れる。「フォローアップに追加」は、検索欄に選択したワードが貼り付けられるので、続いて質問する際にこのワードを参考にするのだろう。
「ソースを確認」を選択すると、調べた情報がどの情報に基づいたものなのかを確認できる。これによれば、Amazonのレビューを直接調べたわけではなく、「おすすめキーボード〜」といった記事を参照しているようだ。それはインチキじゃないのか。
実際にAmazonのレビューを参照して分析するように「Amazonでのレビューを参照していませんね。やり直してください」と鬼詰めしてみたが、今度は実際にAmazonで購入した人のレビューサイトを調査してきた。価格情報はおもに価格.