Start Japan Japan — in Japanese 努力する天才・柴崎 夢追い続け

努力する天才・柴崎 夢追い続け

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【エカテリンブルク(ロシア)大島祥平】 サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会で戦っている日本代表。 初出場ながら堂々と攻守で活躍し、 日本代表躍進の 原動力となっているの が柴崎岳(がく)(26)=ヘタフェ=だ。 「特別な準備をすることはないの で、 今までやってきた自分の 全てが出る舞台になると思う」 。 大会前
【エカテリンブルク(ロシア)大島祥平】サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会で戦っている日本代表。初出場ながら堂々と攻守で活躍し、日本代表躍進の原動力となっているのが柴崎岳(がく)(26)=ヘタフェ=だ。「特別な準備をすることはないので、今までやってきた自分の全てが出る舞台になると思う」。大会前、静かに語っていたその力を存分に発揮している。
青森県野辺地町出身。反対する両親を「プロになりたいから」と説得して青森山田中に入学した。同中の指導にも携わる黒田剛・青森山田高監督が驚いたのが、判断力と視野の広さだった。「ボールの置き所なんかを瞬時に判断する。顔を上げろとか、周りを見ろとか一度も言ったことがない。天才を見た」。24日のセネガル戦で1点目を生んだ長友佑都(ガラタサライ)へのロングボールは、まさにその状況判断によるものだ。
才能だけではない。「朝5時過ぎにグラウンドに行くと汗だくで練習していた」(黒田監督)という努力で、左右両足とも正確なロングキックを蹴る技術を身につけたが「足元の技術だけの選手」と思われることを最も嫌った。高校2年で異例のJ1鹿島入りが内定。口数は少なく、いつも冷静。だが、負けず嫌いで心は熱い。高校時代、参加を希望した鹿島でのキャンプは、得意とするボールを使う練習ではなく、自分に足りない体力強化の練習の時だった。
海外挑戦を夢見てイタリア語など外国語の参考書を自分で買い勉強した。念願かなって2017年にスペインリーグに移籍したが、当初は慣れない環境に苦しみ、体重も大幅に減らした。それも乗り越えて超一流の選手たちと戦えるようになると、心身ともにたくましさを増した。
セネガル戦後、活躍をたたえる質問には「自分では納得いくパフォーマンスではない。さらにできた、自分に対してもっと良くしていきたい、という部分が多くあった」と答えた。いつも満足せず、目指す高みはさらに上にあるのも小さい頃から変わらない。だからこそ成長し続ける。
小学生時代、将来の夢はJリーガーだった。卒業アルバムの文集にはこうつづられている。「練習にはげみ、いつでも努力することをわすれずにJリーガーになるという夢を絶対かなえたいと思います。そしてぼくが大人になってJリーガーにもしなったら、みんなに夢をあたえられるようなプレーをしたいと思います」
今、そのプレーに多くの人たちが魅了されている。

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