台風１３号の 接近に伴い、 関東では８日、 風雨が強まった。 速度は遅く、 ９日に接近が予想される関東や東北の 沿岸部では雨や風の 影響が長時間に及ぶ可能性もあり、 気象庁が「大きな被害が出る恐れがある」 と警戒を呼びかけている。 同庁【社会】
台風１３号の接近に伴い、関東では８日、風雨が強まった。速度は遅く、９日に接近が予想される関東や東北の沿岸部では雨や風の影響が長時間に及ぶ可能性もあり、気象庁が「大きな被害が出る恐れがある」と警戒を呼びかけている。
同庁によると、８日午後１１時現在、台風の中心気圧は９７０ヘクト・パスカル、中心付近の最大風速は３５メートル。中心から半径７０キロ以内は風速２５メートル以上の暴風域になっている。
９日は首都圏では昼前まで、東北の太平洋側では夜遅くにかけて１時間に５０ミリ以上の非常に激しい雨が降る可能性がある。９日午後６時までに予想される２４時間雨量は、最大で関東３００ミリ、東北２００ミリ。関東や東北南部は陸上でも最大瞬間風速３５メートルの暴風が吹くとみられ、波の高さも最大１０メートルに達する見通し。
千葉県によると、８日午後１１時現在、茂原市、いすみ市、栄町が避難勧告を出した。対象は計約４万３０００世帯の約９万７０００人。茨城県内でも龍ヶ崎市、桜川市が１３５６世帯、４０４６人に避難勧告を出した。同県防災・危機管理課によると、ひたちなか市の８２歳女性が歩行中に強風で転倒し、足を骨折した。
交通も乱れた。 ＪＲ東日本は同日、千葉県内を走る列車の一部を運休。内房線や外房線、総武線では、特急が上下計２６本運休した。空の便も全日空の国内線３７便、国際線６便、日本航空の国内線４８便が欠航し、９日も両社で計３５便の欠航が決まっている。
東京都新宿区のＪＲ新宿駅では８日夜、風でひっくり返った傘を押さえながら帰宅を急ぐ人たちの姿が見られた。板橋区の会社員（４８）は、勤務先から午後４時過ぎ、早めの帰宅を促すメールが届いたという。「電車内も駅構内も普段より混雑していた。風が強くなってきたので、けがなく帰宅したい」と話した。
