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ECB総裁、ユーロ高は「不確実性の源」と指摘 米国のドル安発言けん制

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[フランクフルト 25日 ロイター] – 欧州中央銀行(ECB)の ドラギ総裁は25日、 ユーロの 上昇は「不確実性の 源」 となっているとし、 米国発の ドル安を巡る発言が金融情勢の 変化につながる場合、 ECBは
[フランクフルト 25日 ロイター] – 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は25日、ユーロの上昇は「不確実性の源」となっているとし、米国発のドル安を巡る発言が金融情勢の変化につながる場合、ECBは戦略を見直す必要があるとの見解を示した。
ECBはこの日の理事会で金融政策、およびガイダンスの据え置きを決定。主要政策金利を0.00%に、中銀預金金利をマイナス0.40%にそれぞれ据え置いた。据え置きは予想通りで、市場の注目は理事会後の記者会見でのドラギ総裁の為替相場を巡る発言に集まっていた。
前日には米国のムニューシン財務長官が「貿易やさまざまな機会について言えば、ドルが弱くなるのは明らかに米国のためになる」とし、ドル安を歓迎する考えを表明。外国為替市場でドル安が進んだ。
ドラギ総裁は記者会見で、世界的な通貨戦争の見通しを巡る質問に対し、「われわれは為替相場を目標としていない。為替相場は成長と安定にとって重要で、経済成長に伴い上昇するというのが現実だ。インフレを注視している。インフレがわれわれの主な懸念事項だ」と述べ、為替相場の特定の水準は目標としないとの方針を改めて確認した。
ただドラギ総裁は何も特定せずに、ユーロの上昇は「合意事項を反映しない為替相場動向を巡る文言の利用」が一部要因となったと指摘。昨年10月の国際通貨基金(IMF)総会で「通貨の競争的切り下げを回避し、競争力のために為替レートを目標としない」との合意が得られているが、総裁はこれに言及したと見られる。
その上で「数人のECB理事が懸念を表明した。こうした懸念はある意味で単なる為替相場よりも幅広く、現時点での国際関係の全般的な状況に対するものだった」とし、「こうしたことすべてが望まざる金融政策引き締めにつながる場合、われわれはわれわれ自身の金融政策戦略のみを考える必要がある」と述べた。
ドラギ総裁の発言を受けユーロは上昇。ユーロ/ドル は0.8%高の1.2515ドルを付けた。ユーロ圏国債利回りも総じて上昇した。
<政策、ガイダンスは据え置き>
ECBの金融政策については、年内の利上げの確率は「ほとんどない」と表明。ただ、インフレ圧力は現在は抑制されているものの中期的には上昇するとの見方を示し、「ECBの金融政策措置、継続的な景気拡大、これに伴う経済のスラック(需給の緩み)の解消、賃金の伸びの加速に支えられ、基調インフレは中期的に段階的に上昇していくと予想される」と述べた。
ECBは金融政策を据え置くと同時に、資産買い入れ策終了後も長期にわたり金利を維持する方針も確認。インフレが持続的に上向くまで資産買い入れを継続するとの確約も維持した。声明で「資産の純買い入れ終了後も金利は長期にわたり現在の水準にとどまると理事会は予想している」とした。

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