財務省が書き換え指示か?:森友学園への 国有地売却問題をめぐって、 財務省は12日、 国会報告を行う。 …
森友学園への国有地売却問題をめぐって、財務省は12日、国会報告を行う。 財務省では、早朝から、幹部の動きが慌ただしく、国会に提出される文書が入ったとみられる段ボール箱を、職員が人目を気にしながら運び出した。 財務省は12日朝、政府与党に対し、書き換えは、あくまで理財局の中で行われたものだと説明したという。 これは、責任を当時理財局長だった佐川氏に負わせ、財務省全体の関与はなかったとする姿勢だといえる。 福田淳一事務次官は、「(自身の責任については?)調査を命じられたことはやっている」、「(財務省本省の指示だったという話も?)内容については後ほど」などと語った。 太田 充理財局長は、「(書き換えの原因の報告は?)きちんとすべきことを、きちんと整理して報告する」と語った。 しかし、政府関係者によると、先週、自殺が明らかになった近畿財務局の職員が、書き換えは本省の指示だと聞いていたと、周囲にもらしていたとの情報もあるということで、処分は理財局だけにとどまらず、ほかの財務省関係者にも広がるとの見方が強まっている。 麻生財務相は、佐川氏について、辞任後も「適材適所だった」とかばう姿勢を見せたが、財務省関係者によると、佐川氏を擁護する麻生財務相の発言は、佐川氏の一連の対応は、安倍政権のために任務を尽くしたとする認識からのものだったという。 安倍政権下で内閣人事局が設置され、人事を官邸に握られて以降、官庁の中の官庁といわれた財務省も、官邸の顔色を気にして政策を進めるようになってきた。 こうした度を過ぎた官邸へのいわゆる「忖度(そんたく)」が、今回の問題につながったと言っても過言ではなく、財務省は、官庁のリーダーとしての存在意義を問われる重大な局面を迎えている。
