【ミュンヘン(ドイツ南部)=石崎伸生】 ドイツ南部バイエルン州の 州議会選挙が14日投開票され、 メルケル連立政権の 一角を担うキリスト教社会同盟(CSU)が第1党を維持したもの 、 単独過半数を確保できず、 歴史的敗北を喫した。 【国際】
【ミュンヘン(ドイツ南部)=石崎伸生】ドイツ南部バイエルン州の州議会選挙が14日投開票され、メルケル連立政権の一角を担うキリスト教社会同盟(CSU)が第1党を維持したものの、単独過半数を確保できず、歴史的敗北を喫した。メルケル政権が進めてきた難民受け入れ政策への反発が背景にあるとみられ、政権にとって大きな打撃となりそうだ。
州選管の暫定開票結果によると、CSUの得票率は2013年の前回選挙の47・7%から37・2%へと大幅に下落し、単独過半数を失った。
第2党は緑の党で17・5%、第3党は地域政党「自由な有権者」で11・6%だった。難民受け入れに反対する右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が10・2%で第4党となり、バイエルン州議会で初めて議席を獲得することになった。一方、国政与党の社会民主党(SPD)は、9・7%にとどまった。
ゼーホーファー内相が党首を務めるCSUは、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)の姉妹政党で、バイエルン州を地盤としている。一時期を除き、50年以上にわたって単独過半数を占めてきた。 CDUは今回の選挙で候補者を出していない。
バイエルン州は、オーストリアなどを経由して難民が流入する位置にあるため、難民政策への関心が高く、難民に寛容な立場を取るメルケル政権への批判票がAfDなどに流れたとみられる。