財務省が２５日発表した２０１６年の貿易統計速報（通関ベース）によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は４兆７４１億円の黒字だった。年間での黒字は東日本大震災発生前の１０年以来、６年ぶり。円高や原油価格の低下で輸入額が大きく減少した。対米国は６兆８３４７億円の黒字で、前年比４．６％減少した。 米国のトランプ新政権は、海外からの輸入超過に神経をとがらせており、対米貿易黒字が日米間で摩擦の火種となる可能性がある。 １６年の輸出額は７．４％減の７０兆３９２億円。鉄鋼や自動車の輸出が落ち込んだ。輸入額は原粗油、液化天然ガス（ＬＮＧ）の価格低下で１５．９％減の６５兆９６５１億円となった。 主な地域別にみると、対欧州連合（ＥＵ）が１５４０億円の赤字、対アジアは３兆９２１５億円の黒字。 同時に発表した１６年１２月の貿易収支は６４１４億円の黒字だった。（2017/01/25-10:39）
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