東京都の 豊洲市場(江東区)をめぐる問題で、 都議会の 調査特別委員会(百条委員会)は19日午後、 東京ガスとの 用地取得交渉の キーマンとされる浜渦武生元副知事を証人として喚問した。 東ガスとの 「水面下の 交渉」 を担った浜渦氏は、 「水面下という言葉は東京ガスから提案があっ
東京都の豊洲市場(江東区)をめぐる問題で、都議会の調査特別委員会(百条委員会)は19日午後、東京ガスとの用地取得交渉のキーマンとされる浜渦武生元副知事を証人として喚問した。東ガスとの「水面下の交渉」を担った浜渦氏は、「水面下という言葉は東京ガスから提案があった。交渉は先方の意向を忖度(そんたく)しないとうまくいかないので『結構です』と申し上げた」と証言した。 浜渦氏をめぐっては、東ガスとの交渉で「水面下でやりましょう」と持ち掛けたとの記録が残っている。百条委で同氏は「『水面下』は悪い言葉ではない。この事業を推進した」とも語った。 石原慎太郎知事(当時)は、2000年7月に副知事に就任した浜渦氏に東ガスとの交渉を一任。それまで難航していた交渉は、一気に前に進んだ。今月11日の百条委では、浜渦氏が政策報道室理事だった赤星経昭氏を通じ、「土地の価格が下落しないよう、石原知事が安全宣言で救済するから早急に結論を出すように」などと、高圧的に東ガスに売却を迫った様子が明らかになった。 01年7月に作られた、汚染処理範囲に関する確認書が存在することも判明。都は11年3月に結んだ東ガスとの土地売買契約の際に、同社の汚染処理負担を78億円とし、それ以上は求めないとする協定書を締結しており、こうした合意の背景を追及する。 百条委は今月20日に石原氏を、4月4日には元知事本局長の前川燿男練馬区長や赤星氏らを喚問する。(2017/03/19-16:20)