名古屋地裁は24日、 元少女の 完全責任能力を認め、 求刑通り無期懲役の 判決を言い渡した。
タリウム事件の元少女に無期懲役判決 名古屋地裁
2014年に名古屋市の女性(当時77)を殺害したほか、12年に中学・高校の同級生2人に硫酸タリウムを飲ませたなどとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた元少女(21)の裁判員裁判で、名古屋地裁は24日、元少女の完全責任能力を認め、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。
山田耕司裁判長は冒頭、「判決理由を聞いてほしい」と述べ、主文の言い渡しを後回しにしていた。
元少女は、19歳の名古屋大1年生だった14年12月に同市の自宅アパートで森外茂子(ともこ)さんを殺害。6日後には仙台市内の民家に放火し住人を殺害しようとしたほか、16歳の高校2年生だった12年5~7月には、中学の同級生女性(21)と高校の同級生男性(21)に硫酸タリウムを飲ませ殺害しようとしたなどとして、七つの罪で起訴された。
最大の争点は、発達障害と双極性障害(躁鬱〈そううつ〉病)があったとされる元少女の刑事責任能力の有無だった。
検察側は、障害の影響は限定的だとして「完全責任能力がある。生涯にわたって罪を償うことが必要」と主張。弁護側は、発達障害に重い躁状態が重なったとして「行動の抑制力を失っていた。責任能力がなく無罪だ」と主張していた。
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