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天国の祖父に報告…日大三・津原捕手

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「力は出し切ったよ」 兵庫県西宮市の 阪神甲子園球場で19日、 第89回選抜高校野球大会(毎日新聞社など主催)が開幕した。 開会式では、 東日本大震災の 被災地への 思いを込めて国歌が独唱され、 選手宣誓は夢舞台に立つ誇りや支えてくれた人々への 感謝の 気持ちを伝えた。 スタンドを埋めた大観衆に見守られながら球児たちの 12日間が始まった。
兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で19日、第89回選抜高校野球大会(毎日新聞社など主催)が開幕した。開会式では、東日本大震災の被災地への思いを込めて国歌が独唱され、選手宣誓は夢舞台に立つ誇りや支えてくれた人々への感謝の気持ちを伝えた。スタンドを埋めた大観衆に見守られながら球児たちの12日間が始まった。
第1日の19日、第2試合に登場した日大三(東京)の津原瑠斗(りゅうと)捕手(3年)は、夢のグラウンドで天を仰ぎ、祖父国雄さん(享年74)を思った。「瑠斗が甲子園に出たら応援に行くけんね」という約束がかなわないまま国雄さんは昨年1月に亡くなった。「見守ってくれたお陰で憧れの舞台で同点打も打てたし、力は出し切ったよ」。津原捕手は天国の国雄さんに語りかけた。
この日は、履正社(大阪)に5-12で敗れたが、八回に意地の同点打を放った。守備でも、制球に苦しむ桜井周斗投手(3年)のボールを何度も体で受け止めた。
長崎県出身。2011年夏に全国優勝した日大三ナインの姿をテレビで見て、高校進学を機に故郷を離れる決断をした。「頑張ってこい」。国雄さんや家族の一言が不安を和らげてくれた。
14年前に脳梗塞(こうそく)で倒れた国雄さんは、津原捕手が物心ついた頃から入院生活を送っていた。
15年12月に再び倒れて意識が戻らなくなった。冬合宿を終えて帰郷し、ベッドに横たわる国雄さんと対面した。「何とか頑張って」。布団の上からユニホームを掛けると、国雄さんの体がかすかに動き、頬に涙がつたわった。「俺が来たことを分かってくれたんだと思う」。翌月、国雄さんは天に旅立った。祖父と夢見た甲子園。「絶対に行く」と誓い、新チームでレギュラー入りした。【中村俊甫】

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