東日本大震災の 津波で壊滅的な被害を受けた岩手県陸前高田市で、 大規模なかさ上げをして再建が進められている中心市街地に、 初めての 大型商業施設がオ…
東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けた岩手県陸前高田市で、大規模なかさ上げをして再建が進められている中心市街地に、初めての大型商業施設がオープンし、大勢の市民でにぎわっています。 陸前高田市では津波で被害を受けた中心市街地の再建に向けて、およそ９０ヘクタールの土地をおよそ１２メートルの高さまでかさ上げする、被災地で最大規模の復興工事が進められています。 このかさ上げ地に２７日、初めての大型商業施設、アバッセたかたがオープンしました。アバッセは地元の言葉で「一緒に行こう」という意味で、広さ８０００平方メートルの商業施設には、飲食店や書店、スーパーなど２１の店舗が入っています。 式典で陸前高田市の戸羽太市長は「どん底から６年以上がたち、また新しいまちづくりが始まります。“アバッセにあばっせ”が合言葉になるよう、まちづくりを進めていきたい」とあいさつしました。 店舗には早速大勢の市民が訪れ、買い物を楽しんでいました。 地元に住む２０代の女性は「街の中心部にはこれまで何もなかったので、ようやく一歩が踏み出せる気がします。ここからすばらしい街に発展してほしい」と話していました。 母親が仮設住宅で暮らす千葉県の６０代の女性は「帰省するたびにふるさとが復興工事ばかりで色のないどんよりしたイメージでしたが、こうした施設ができて街全体が明るくなるような気分になります」と話していました。 一方、手芸店を経営する男性は「再建を目標に仮設店舗で頑張ってきました。お客さんの笑顔を見ることができてうれしい」と話していました。 アバッセたかたの周りには今後、図書館や商店街ができる予定で、中心市街地ににぎわいを取り戻す役割が期待されています。
