九州北部豪雨で、 依然10人と連絡がつかない福岡県朝倉市の 河川で16日、 県警や自衛隊による安否不明者の 集中捜索があった。 車2台が新たに見つかったもの 、 不明者の 発見には至らなかった。 森田俊介市長は豪雨の 土砂で濁った川の 透明度が回復するの を待って、 潜水による捜索を実施する考えを明らかにした。
九州北部豪雨で、依然10人と連絡がつかない福岡県朝倉市の河川で16日、県警や自衛隊による安否不明者の集中捜索があった。車2台が新たに見つかったものの、不明者の発見には至らなかった。森田俊介市長は豪雨の土砂で濁った川の透明度が回復するのを待って、潜水による捜索を実施する考えを明らかにした。
捜索は午前9時半から始まり、流域で土砂が大量に流入した赤谷川や筑後川の周辺を中心に約2000人を投入した。同市の最高気温は35.0度で、今年初めての猛暑日となった。酷暑の中、胴長姿の捜索隊員らが下流から上流に向かって進み、約2メートルの探査棒を使って岩のすき間などを調べた。上空からヘリコプターでも捜索した。
県警第1機動隊の拝生(はいき)和臣・第2中隊長は「流木やがれきが多く、作業が難しかった」、陸上自衛隊の稲田裕一・第24普通科連隊長は「不明者を一日でも早く家族の元に帰したい」と話した。
福岡、大分両県のまとめによると、16日夕方現在で避難所生活を続けているのは994人。最大で4000人を超えていた避難者が初めて1000人を切った。一方、16日午後5時10分ごろ、佐賀県みやき町の筑後川の川岸で男性の遺体が見つかった。豪雨と関連があるとみて、県警が身元や死因を調べる。【中村清雅、円谷美晶】