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土星探査機、20年の旅終える=多くの成果、カッシーニ大気突入

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【ワシントン時事】 1997年10月に米欧の 宇宙機関が共同で打ち上げた土星探査機カッシーニは15日午前(日本時間同日夜)、 土星の 大気に突入し、 多くの 成果を残した20年間の 探査の 旅を終えた。 土星を周回した初の 探査機で、 土星や輪の 最も鮮明な画像を撮影した。 土星の 衛
【ワシントン時事】1997年10月に米欧の宇宙機関が共同で打ち上げた土星探査機カッシーニは15日午前(日本時間同日夜)、土星の大気に突入し、多くの成果を残した20年間の探査の旅を終えた。土星を周回した初の探査機で、土星や輪の最も鮮明な画像を撮影した。土星の衛星に水や有機物があると確認し、生命が存在する可能性を裏付けた。 最後は時速11万キロ以上で土星の大気に突っ込んで焼失。地球にアンテナを向けられる限り、大気に関するデータを初めて送信し、探査チームは今後その分析に取り組む。 燃料が尽きて放置すれば、土星の衛星に衝突する恐れがあった。将来の探査を見据えて衛星の貴重な環境を守るため、突入が決まった。突入後の記者会見で計画責任者は、太陽系の秘密解明に最大限貢献したと評価。「任務は終わり、探査機は去ったが、その遺産は受け継がれたばかりだ」と惑星探査の今後に期待した。 カッシーニは米フロリダ州から打ち上げられ、7年後の2004年に土星周回軌道に到達した。衛星エンケラドスの氷に覆われた海から噴出する水蒸気を探査。水や有機物、水素のほか、熱せられた海水が岩石と反応する「熱水活動」の証拠発見にも役立った。熱水活動は地球でも生命誕生の場だったと言われる。 また、小型探査機ホイヘンスを切り離し、最大の衛星タイタンへ軟着陸させた。ホイヘンスはタイタンの河川に似た地形を観測。液体のメタンやエタンの湖があることもカッシーニのレーダーで確認された。 探査は当初、08年までの予定だったが、2度延長された。土星を300回近く周回し、45万点余りの画像を含め635ギガバイト(GB)分のデータを収集した。その成果は4000本近い科学論文に反映された。(2017/09/16-00:03) 関連ニュース
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