【ワシントン清水憲司】 米ホワイトハウスは１４日、 経済政策の 司令塔である国家経済会議（ＮＥＣ）の 委員長に、 経済評論家の ラリー・ クドロー氏（７０）を任命すると発表した。 鉄鋼・ アルミニウム製品の 輸入制限に反対して辞任を決めたゲーリー・ コーン委員長の 後任となる。 クドロー氏は自由貿易論者だが、 トランプ大統領
【ワシントン清水憲司】米ホワイトハウスは１４日、経済政策の司令塔である国家経済会議（ＮＥＣ）の委員長に、経済評論家のラリー・クドロー氏（７０）を任命すると発表した。鉄鋼・アルミニウム製品の輸入制限に反対して辞任を決めたゲーリー・コーン委員長の後任となる。クドロー氏は自由貿易論者だが、トランプ大統領の早くからの支持者で、路線対立には発展しないと判断したとみられる。
サンダース大統領報道官は同日、声明で「クドロー氏がＮＥＣ委員長の就任要請を受諾した」と発表。正式な交代時期については調整中と説明した。
クドロー氏はニューヨーク連銀のエコノミストを経て、レーガン共和党政権でホワイトハウス勤務も経験した。大統領選中、早い時期にトランプ氏支持を表明。政権発足時には経済学者で構成する大統領経済諮問委員会（ＣＥＡ）委員長の候補にも取りざたされた。米ＣＮＢＣテレビのコメンテーターを長く務め、トランプ氏は経済政策の「発信役」を期待しているとみられる。
鉄鋼・アルミの輸入制限について、クドロー氏は「中国などに対象国を絞るべきだ」と述べ、原則的に全対米輸出国を対象にするトランプ氏の方針に反対していた。しかし、トランプ氏はその後「クドロー氏は関税が交渉のポイントになることに同意した」として意見対立はないと強調した。
