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シリア化学兵器で機能不全=米ロ対立で3決議案否決-国連安保理

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【ニューヨーク時事】 シリアの 首都ダマスカス近郊、 東グータ地区ドゥーマでの 化学兵器使用疑惑をめぐり、 国連安全保障理事会は10日、 加害者を特定する独立調査団設置を決める米国作成の 決議案を採決したが、 シリア・ アサド政権の 後ろ盾ロシアが拒否権を行使し、 否決された。 この 後、 ロシア作成の 2決議案も採択に必要な支持が得られず、 廃案になった。 アサド政権の 関与を主張する米国と、 ロシアの 対立で責任追及に向けた措置を打ち出せない安保理の 機能不全が再び浮き彫りになった。 米国案は12カ国が賛成し、 ロシアとボリビアが
【ニューヨーク時事】シリアの首都ダマスカス近郊、東グータ地区ドゥーマでの化学兵器使用疑惑をめぐり、国連安全保障理事会は10日、加害者を特定する独立調査団設置を決める米国作成の決議案を採決したが、シリア・アサド政権の後ろ盾ロシアが拒否権を行使し、否決された。この後、ロシア作成の2決議案も採択に必要な支持が得られず、廃案になった。 アサド政権の関与を主張する米国と、ロシアの対立で責任追及に向けた措置を打ち出せない安保理の機能不全が再び浮き彫りになった。 米国案は12カ国が賛成し、ロシアとボリビアが反対、中国は棄権した。シリア内戦をめぐるロシアの拒否権行使は12回目。一方、ロシア作成の独立調査団新設決議案は、採択に必要な9カ国の支持を得られず否決。賛成は中国など6カ国、反対は米英など7カ国、棄権は2カ国だった。
ドゥーマ派遣が決まった化学兵器禁止機関(OPCW)の調査団には加害者を特定する権限がない。安保理が過去に設置し、加害者を特定する権限のあった国連とOPCWの合同調査チームは、アサド政権の関与を繰り返し認定。ただ、ロシアの拒否権行使で任期切れとなり、昨年11月に活動を終了。以降、安保理は同チームに代わる組織の設立を調整していた。 ロシア案は調査団の設立過程で安保理の承認や、安保理による調査結果の評価を求めた。ヘイリー米国連大使は「ロシアが調査員を選定し、結果も評価できる機会を与えている。全然独立していない」と批判した。ロシアのネベンジャ国連大使は「調査前から悪者を決め付けている」と欧米を非難。また、米国はシリア攻撃を正当化するため、決議案否決を望んでいたと主張した。(2018/04/11-11:00)

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