【シンガポール時事】 東南アジア諸国連合(ASEAN)は28日、 シンガポールでの 首脳会議終了後に発表した議長声明で、 中国による実効支配が進む南シナ海情勢について「一部加盟国から表明された懸念に留意する」 と盛り込んだ。 前回の 首脳会議での 議長声明で落とされた「懸念」 という文言を復活させた。 昨年11月の マニラでの 首脳会議の 議長声明は、 南シナ海問題に関し「ASEANと中国の 関係改善に留意する」 と述べ、 中国との 融和姿勢を強調した。 これに先立ち、 中国とASEAN加盟国は昨年5月、 南シナ海の 紛争防止に向けた
【シンガポール時事】東南アジア諸国連合(ASEAN)は28日、シンガポールでの首脳会議終了後に発表した議長声明で、中国による実効支配が進む南シナ海情勢について「一部加盟国から表明された懸念に留意する」と盛り込んだ。前回の首脳会議での議長声明で落とされた「懸念」という文言を復活させた。 昨年11月のマニラでの首脳会議の議長声明は、南シナ海問題に関し「ASEANと中国の関係改善に留意する」と述べ、中国との融和姿勢を強調した。これに先立ち、中国とASEAN加盟国は昨年5月、南シナ海の紛争防止に向けた「行動規範」の枠組み案で合意していた。 しかし、合意の後も中国は南シナ海の軍事拠点の増強をやめていない。今回の議長声明は「南シナ海での埋め立てや活動は信頼を損ね、緊張を高めており、地域の安全保障を脅かす恐れがある」と訴えている。(2018/04/28-18:27)