[東京 11日 ロイター] – 午後3時の ドル/円は、 前週末ニューヨーク市場の 午後5時時点から小幅高の 109円後半。 あすの 米朝首脳会談やその 後相次ぐ日米欧中銀会合などの 重要イベントを控え、 持ち高調整
[東京 11日 ロイター] – 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅高の109円後半。あすの米朝首脳会談やその後相次ぐ日米欧中銀会合などの重要イベントを控え、持ち高調整の売買が交錯した。
週明け取引では円が軟調。ドルは朝方の安値109.23円から109.83円までじりじりと上昇した。ユーロも同128円半ばから129円半ばへ買われた。特段の手がかりはなく、海外市場で円が買われた反動の域を出なかったという。
対円でユーロが上昇したことを受け、ユーロ/ドルは1.17ドル後半から1.18ドル前半へ上昇した。
<通貨オプション市場は円高警戒>
通貨オプション市場では、当面の円高進行を警戒する動きが観測される。ロイターデータによると、ドル/円のリスク・リバーサル(RR、1カ月物)はイタリア政局不安が広がった5月末の水準までドル・プット・オーバーが拡大してきた。市場では、株式市場に調整が入れば108円台の攻防にシフトする可能性があるとの見方も出ている。
IG証券の石川順一シニアFXストラテジストは「一度破談しかけた米朝首脳会談が予定通り行われることになった経緯を考えれば、これまでに懸案事項の解決に向けたプロセスが米朝間で相当話し合われただろう」と指摘。注目は米朝首脳会談より、米連邦準備理事会(FRB)の動向になるという。
6月のFOMCでの利上げはほぼ織り込まれており、注目はFOMCメンバーの金利予想を示すドットチャートとなっている。利上げペースの加速が示唆され、それが株安圧力を高めれば「FRBの政策自体がリスク要因として米株市場で意識されるシナリオが浮上する」(石川氏)とみている。
<ブラジルレアル、10年ぶり急騰劇>
ブラジルレアル/円は29円半ば。前週末海外市場で急騰した後、週明け取引でも再び海外高値の奪回に迫るなど、堅調に推移した。
レアルは8日海外の取引で27円後半から29円半ばへ1.6円急伸した。ゴールドファイン中銀総裁が為替市場へ介入する考えを示したことがきっかけ。通貨スワップを用いた介入も大幅に拡充する。「ブラジルの外貨準備は3820億ドルと新興国有数の規模。中銀が通貨安抑制に本気で乗り出すことへの警戒感が高まった」(野村証券)という。
レアルは8日に対ドルでも5%超急騰。1日の上げ幅は08年以来10年ぶりの大きさに達した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 109.76/78 1.1791/95 129.45/49
午前9時現在 109.45/47 1.1782/86 128.97/01
NY午後5時 109.53/57 1.1766/70 128.90/94
(為替マーケットチーム)