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運転士、異音後も走行 「異常なし」判断

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14日午後、 JR西日本の 山陽新幹線博多発東京行き「の ぞみ176号」 の 先頭車両が破損した事故で、 運転士が博多-小倉間で衝撃音に気付きながら、 点検や報告をせず、 その まま走行を続けていたことが明らかになった。 昨年12月に起きた新幹線の 台車亀裂問題を受け、 同社は再発防止策を盛り込んだ「鉄道安全考動計画」 を
14日午後、JR西日本の山陽新幹線博多発東京行き「のぞみ176号」の先頭車両が破損した事故で、運転士が博多-小倉間で衝撃音に気付きながら、点検や報告をせず、そのまま走行を続けていたことが明らかになった。昨年12月に起きた新幹線の台車亀裂問題を受け、同社は再発防止策を盛り込んだ「鉄道安全考動計画」を発表したばかりで、「結果的に今回の事象は停車すべきだった。今後、改めて指導を徹底したい」としている。【山下貴史】
同社によると、運転士は北九州市八幡西区の「石坂トンネル」付近で、「ドン」という衝撃音を聞いたが、その後の異常な震動はなかったという。運転士は「過去に小動物がぶつかった経験があり、同じような音と考えて直ちに停止させる必要はないと判断した」と同社に説明している。
新幹線のマニュアルでは、異音や臭い、もやなどが複合的に発生した場合は、直ちに列車を停止させて車両確認すると決められている。しかし、今回のケースでは、運転士は衝撃音以外に「異常はない」と判断。このため、対向列車の運転士に小倉駅で指摘されるまで気付かず、新下関駅まで運転を続けた。
昨年12月に発生したのぞみ台車亀裂では、異音や異臭を確認した車掌や、新幹線に乗り込んだ車両保守担当者、東京の指令員が運転停止の判断を互いに任せ、約3時間にわたり運行を続けたことが問題になった。この事故は、国の運輸安全委員会が新幹線で初の重大インシデントと認定した。
これを受け、同社は今年2月に鉄道安全考動計画を発表し、「安全が確認できない時は迷わず止める」と初めて明記した。同社は「安全に問題はなかったにせよ、少しでも早く指令所に報告していればお客様へのご迷惑を少なくすることができた。反省すべき点があった」と話している。
同社は15日午後、本社で平野賀久副社長らが記者会見する。

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