金融危機対応 日銀総裁として１９９０年代後半の 金融危機の 対応に当たり、 旧太陽神戸銀行（現三井住友銀）頭取時代には三井銀行との 合併を手がけた松下康雄（まつした・ やすお）さんが２４日までに、 死去した。 ９２歳。 葬儀の 日程は不明。
日銀総裁として１９９０年代後半の金融危機の対応に当たり、旧太陽神戸銀行（現三井住友銀）頭取時代には三井銀行との合併を手がけた松下康雄（まつした・やすお）さんが２４日までに、死去した。９２歳。葬儀の日程は不明。
５０年東大法学部を卒業し、大蔵省（現財務省）入省。８２～８４年に事務次官。退任後の８６年に都市銀行中位の太陽神戸銀行に転じ、８７年頭取に就任。９０年４月に三井銀行との合併を実現させ、太陽神戸三井銀（さくら銀）会長に就いた。９４年１２月に三重野康・日銀総裁の後を引き継ぎ、９８年３月に引責辞任するまで務めた。
総裁在任中は景気低迷と深刻化する金融不安への対応を迫られ、前例のない超低金利政策に踏み切った。９７年１１月には三洋証券、北海道拓殖銀行、山一証券が相次いで経営破綻。山一破綻の際、無担保無制限の特別融資（日銀特融）を発動するなど危機回避に当たった。９８年３月、接待汚職事件で日銀課長が逮捕され、当時の福井俊彦副総裁（その後総裁）とともに任期途中で引責辞任した。
