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凄惨な現場、捜索隊「これがヘリか…鉄の塊だ」

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9人の 命が奪われた群馬県防災ヘリ「はるな」 の 墜落事故。 発生から一夜明けた11日朝、 約160人の 捜索隊が現場で目にしたの は、 原形をとどめないほど大破した「鉄の 塊」 だった。 「とにかく無事でいてくれ」 。 その 願いは届かなかった【社会】
9人の命が奪われた群馬県防災ヘリ「はるな」の墜落事故。発生から一夜明けた11日朝、約160人の捜索隊が現場で目にしたのは、原形をとどめないほど大破した「鉄の塊」だった。「とにかく無事でいてくれ」。その願いは届かなかった。
現場の捜索を終えた後、吾妻広域消防本部の黒岩賢一・西部消防署副署長(50)が、捜索指揮本部が置かれた「渋峠ホテル」(長野県山ノ内町)の前で報道陣の取材に応じた。
ぬかるんだ道を進み、山に入ってから約1時間半後、斜面に横たわったヘリコプターを発見した。機体は大破し、ローターや他の部品が周囲に散乱しており、「これがヘリコプターなのか。鉄の塊だ」と絶句したという。辺りには油のにおいが立ち込め、「 凄惨 ( せいさん ) な現場だった」と厳しい表情で振り返った。
同僚5人の人柄や働きぶりについて質問されると、「何でも助言してくれ、命令を出す前に動いてくれた」「現場でものを言い合える良い関係だった」などと、声を詰まらせながら一人一人を紹介。吾妻広域消防本部から派遣されていた群馬県防災航空隊員も含めて、「これからの吾妻広域消防を背負って立つ存在であり、地域にとって貴重な財産を失った。悲しい」と語った。
犠牲者の一人で、同消防本部の水出陽介さん(42)は群馬県中之条町在住。自身の子供も通った小学校でサッカーのコーチを務め、試合の時は送迎のマイクロバスを運転していた。近所に住む農業の男性(85)は「突然のことで信じられない。いいお父さんだったのに」と話した。
同消防本部の田村研さん(47)は、三つ子の父親だった。中之条町の実家が近所という男性(55)は「子煩悩な人だった。亡くなったことは、いまだに受け止められない」とうつむいた。

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