男子ゴルフの 日本オープン(横浜CC 7257ヤード=パー71)は14日、 最終ラウンドが行われ、 首位から出たプロ8年目の 24歳、 稲森佑貴が5バーディー、 2ボギーの 68で回り、 通算14アンダーでツアー初…
男子ゴルフの日本オープン(横浜CC 7257ヤード=パー71)は14日、最終ラウンドが行われ、首位から出たプロ8年目の24歳、稲森佑貴が5バーディー、2ボギーの68で回り、通算14アンダーでツアー初優勝を果たした。2009年の小田龍一以来となる日本オープンでのツアー初制覇となった。
前日5位の岩田寛、同8位の嘉数光倫(かかずてるみち)がともに通算8アンダーで3位。3位から出た49歳の藤田寛之は通算7アンダーで5位だった。
20歳の金谷拓実(東北福祉大2年)が通算1アンダーの24位で、2年連続3度目のローアマチュア(アマ最高成績)になった。石川遼は通算2アンダーで20位。2年ぶりに出場したアダム・スコット(豪)は6オーバーで50位だった。
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「よしっ」。最終18番で優勝のパットを決めた稲森佑貴は拳を力強く突き上げた。「気持ちよかった。まさかこの大会で初優勝できるとは思っていなかった」
2位に3打差をつけて迎えた最終日は、「流れがよかった」。8番までは1ボギーで我慢の展開。9番で約10メートルのバーディーパットを沈め、波に乗った。10番、さらに13、14、15番と立て続けにバーディーを奪った。
ドライバーショットの正確さが持ち味で、「曲がらない男」と称される。フェアウェーキープ率は2015年から3年連続トップで、今季も1位に立つ。
課題はパットだった。今冬、名手、谷口徹に教えを請うた。しかし、5月の日本プロ選手権では優勝争いに絡みながらパットの失敗が響き、3位に終わった。「パットをショートしてしまった。攻めきれなかった」と悔やんだ。
今大会は「チャンスが来たら絶対にショートしない」と強気のパットを心がけた。安定のショットとかみ合い、ただ1人、4日間60台を出し続けた。
鹿児島県出身の24歳。父の影響で6歳からゴルフを始めた。鹿児島城西高2年の11年、プロに転向した。今季、同県出身の出水田(いずみだ)大二郎や熊本県出身の秋吉翔太ら20代の九州勢が相次いでツアーで優勝。「先を越された気持ちがあったが、焦ってもしょうがないと思っていた。こんなに早く初優勝を、しかもメジャー大会でできて自信になった。海外にも挑戦したい」(浅野有美)