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【速報中】公明代表、首相の改憲発言「明確でない点も」

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■安倍晋三首相が2日、 内閣改造と自民党役員人事を行いました。 注目の あの 人は、 新内閣の 特徴は。 閣僚・ 党役員ら政治家の 発言や動きをタイムラインで追います。 ■公明・ 山口代表、 首相の 改憲発言「必ずしも明確では…
閣議に臨む安倍晋三首相(奥中央)ら新内閣の閣僚=2018年10月2日午後6時43分、首相官邸、越田省吾撮影
自民党臨時総務会を終え、手をつないで記念撮影に応じる新執行部の(左から)甘利明選対委員長、加藤勝信総務会長、安倍晋三首相、二階俊博幹事長、岸田文雄政調会長=2018年10月2日午前10時14分、東京・永田町の党本部、岩下毅撮影
公明党の山口那津男代表は、安倍晋三首相の憲法改正を巡る発言について、「国会の議論に委ねるという姿勢が出ていた。今後のスケジュールなどについて断定的な言い方はされなかったし、必ずしも明確ではない点もあったかと思う」と述べた。国会内で記者団に語った。
首相は記者会見で、公明党が否定的な与党間の事前協議を明確には否定しなかった。山口氏はこの点について「総理の発言はよくわからない部分もある。我が党の基本は、(与野党が参加する)憲法審査会の土俵で行っていくのが基本だ」と釘を刺した。
首相官邸に入る公明党の山口那津男代表=2018年10月2日午後0時54分、首相官邸、角野貴之撮影
約30分間の会見で安倍晋三首相は、「全員野球内閣」との自らの命名を4回、繰り返した。「党四役は全員野球内閣が全力投球するための土台中の土台」といった表現も。昨年8月の内閣改造の際に名付けた「仕事人内閣」は1度呼んだだけだったのに比べると、思い入れが強そうだ。
また首相は、「内閣の最重要課題」「最大の課題」などの強い表現も、繰り返し用いた。対象となったのは、沖縄の基地負担軽減▽拉致問題▽少子高齢化▽1億総活躍▽地方創生▽働き方改革▽人づくり革命の7テーマに及んだ。
安倍晋三首相の記者会見では、憲法改正のスケジュールも問われた。首相は「自民党は昨年の総選挙で自衛隊明記を含む4項目について国民に示し、力強い支持を得た。総裁選で私自身、次の国会に改正案を提出できるよう党をあげて取り組むべきだと申し上げて勝利を得た」と語り、「結果が出た」と胸を張った。
その上で、「具体的な条文を示さなければ、公明党、国民の理解が深まらないのは当然だ。自民党が次の国会での改正案提出を目指していくべきだ。その後のスケジュールは国会次第で予断を持てない。高いハードルだが、与野党かかわらず幅広い合意を得られるように努力すべきだ」として強い意欲を示した。
安倍晋三首相は記者会見で、石破派の衆院当選3回、山下貴司氏を法相に抜擢(ばってき)した理由について、「来年は外国人材にかかわる新しい就労資格の創設など、法務行政が大きく転換しようとしている。若くて高い能力を有する山下さんはまさに適材だと考えている。総裁選で誰に投票したかという事は全く考える余地はなかった」と述べた。
山下氏は検事出身。9月の自民党総裁選では石破茂・元幹事長を支持し、今回の改造内閣で唯一、石破派から登用された。
内閣改造についての記者会見に臨む安倍晋三首相=2018年10月2日午後6時、首相官邸、岩下毅撮影
安倍晋三首相は、第4次安倍改造内閣の発足を受けて午後6時から首相官邸で記者会見した。新閣僚を紹介した上で、「この内閣は、それぞれのポジションで腕を磨いてきた実務型の人材を結集した。いわば、明日の時代を切りひらくための『全員野球内閣』であります。しっかりとした政権の土台の上に、12人の初入閣の皆さんには、これまで培った経験や知見を思う存分発揮していただきたい」と語った。
安倍晋三首相は内閣発足や改造に合わせたこれまでの記者会見で、自らの政権を「命名」してきた。首相のネーミングセンスを振り返ってみる。
第2次安倍政権は2012年12月に発足し、首相は低迷する経済や外交を念頭に「危機突破内閣」と名付けた。その後2年近く閣僚を一人も交代させず、アベノミクスを推進し、首相は確かに「危機」を脱して安定政権の基盤をつくった。
14年以後は毎年、夏か秋に改造を行っている。14年の初改造では「実行実現内閣」として、成長戦略の加速を表明した。15年は「1億総活躍社会」を旗印に「未来へ挑戦する内閣」を掲げた。16年は「働き方改革」を訴えて「未来チャレンジ内閣」と命名。この頃になると、目玉政策が毎年コロコロ変わることに疑問も出るようになった。
17年は森友・加計学園問題への反省から、「結果本位の仕事人内閣」と銘打った。それからわずか2カ月弱で、「仕事」に取りかかる間もなく首相は衆院を解散。「自己都合解散」との批判も受けた。
安倍晋三首相は皇居での内奏と閣僚認証式を終え、午後5時10分、首相官邸に戻った。午後6時から記者会見し、内閣改造の狙いや重点政策について説明する予定だ。
19人の閣僚のうち、12人が初入閣となった今回の改造。にもかかわらず、フレッシュさや多様性に欠ける印象を持ちました。
まず年齢。安倍晋三首相を含む20人の平均年齢は63・4歳。昨年8月の改造時には61・6歳で、2歳ほど高くなりました。最高齢は留任の麻生太郎副総理兼財務相で78歳。環境相の原田義昭氏は74歳での初入閣です。一方、50代の閣僚は、9人から5人にほぼ半減しました。各派閥で入閣を待ち望んでいた当選6~9回のベテランが一挙に登用されました。
女性閣僚の少なさも気になります。今回は片山さつき氏のみ。「女性活躍」を掲げた2014年の安倍内閣では5人の女性が登用されており、後退した感は否めません。
自民党総裁選での石破茂・元幹事長の善戦、沖縄県知事選での敗北などが重なった影響でしょうか。「政高党低」ともいわれたかつての安倍一強ぶりは影を潜め、派閥重視にシフトした首相の「守り」の姿勢が垣間見えます。
皇居での認証式に向かう新閣僚ら=2018年10月2日午後3時42分、首相官邸、岩下毅撮影
防衛相として初入閣した岩屋毅氏の地元・大分県別府市の事務所は、支援者らからの電話が鳴り続けた。事務局長で弟の恒久さん(56)は「長年期待して待ってくれていた支援者に感謝している。これまでの経験を生かして職務に臨んでほしい」と話した。
前夜、本人から事務所スタッフ用のライングループに「本当にありがとう」という言葉とともに「内定」連絡があったという。「ここ数年、名前は挙がっても入閣できないことが続いた。率直にうれしい」と恒久さん。
大分県選出の国会議員の入閣は23年ぶり。広瀬勝貞知事は「久方ぶりの県選出国会議員の入閣が実現し、心からお祝いを申し上げる。おおいに活躍していただきたい」とコメントした。(興野優平)
安倍晋三首相が自民党憲法改正推進本部長に盟友の下村博文氏を起用したことについて、立憲民主党の福山哲郎幹事長は記者会見で「憲法改正を本気でやられるのには、国民の信頼を受けにくいのではないか。逆に国民の不信感が高まる」と述べた。下村氏は加計学園絡みの献金疑惑が報じられた経緯から、野党は下村氏の起用に反発しており、与野党協議の先行きは不透明感が増している。
首相は総裁選で3選された後の記者会見で「党として憲法改正案の国会提出に向けて対応を加速する」と表明。下村氏のほか、加藤勝信氏を総務会長、萩生田光一氏を幹事長代行など自らに近い面々を党幹部に起用し、人事で改正案提出への布石を打った形だ。
福山氏は、今回の改造内閣の名前について「女性が1人しかい内閣」「まったくワクワクし内閣」「ライト(右寄り、軽い)な責任とら内閣」と次々に命名してみせた。
「閉店セール内閣」。共産党の小池晃書記局長は記者会見で「新内閣を一言で言うと」と問われ、こう名付けた。
「見飽きた顔と見慣れない顔をかき集めた、インパクトのない布陣だな、というのが第一印象」「(安倍晋三)首相と同じ毛色の人たちを集めた、右バッターばかりのチーム、モノトーンの内閣。サプライズなし、インパクトなし」と、立て板に水の「小池節」で並べ立てた。
中でも批判を強めたのは麻生太郎財務相の続投と、甘利明・元経済再生相の党選対委員長への起用。「ちょっとびっくりですよね、麻生留任、甘利復権。国民の政治不信をあおるのではないか」と指摘した。
「『在庫一掃』という失礼な言い方はしませんが、『閉店セール内閣』と言わせていただく。終わりの始まり」とも述べ、今回の人事が政権の失速を招くとの見通しを示した。
石田真敏衆院議員(和歌山2区、当選7回)は総務相として初入閣を果たした。石田氏と高校の同級生で後援会員の高岡伸夫さんは「大変喜んでいます。同級生として誇りに思う。これからの活躍を期待したい」。同じく平松昇さんも「待ちに待った入閣。しっかりがんばってもらいたい」と喜んだ。和歌山県の仁坂吉伸知事は「石田さんは地方をどうやったら活性化できるかを追求してきたので、期待している」と語った。
和歌山県選出の国会議員では、自民党の二階俊博幹事長と世耕弘成経済産業相が留任し、政権中枢に3人を送り込むことになった。自民党県連の吉井和視幹事長は「和歌山から幹事長と大臣2人が出たのは万々歳。地方創生に弾みがつくのではないか」と話した。(本間ほのみ)
石破派から抜擢(ばってき)された山下貴司衆院議員(岡山2区、当選3回)は昨夜、安倍晋三首相からの電話で入閣を伝えられた。「私でよろしいんでしょうか」と聞き返したところ、「新しい国づくりのために一緒に頑張ろう」と言われたという。2日午後の首相官邸への呼び込み後、記者団にやりとりを明かした。
「石破さんを応援していたが」と問われると「総裁選が終わったら挙党一致、ノーサイドで一丸となって政府・与党として頑張っていくということなので、私も内閣の一員として全力を尽くしたい」と述べた。石破氏にも入閣を伝えたところ、「国民のために頑張れ」と言われたという。
認証式を前に、首相官邸に入る法相に内定した山下貴司氏=2018年10月2日午後1時38分、岩下毅撮影
社民党の又市征治党首が記者団に内閣改造と自民党役員人事の所感を語った。「骨格はかわらない、反省はない、友達重視の内閣、こう言わざるをえん」とバッサリ。それぞれの顔ぶれに「ダメ出し」した。
まず麻生太郎財務相。「森友問題の公文書改ざんなどという、政治史上かつてない政治不信と行政不信をもたらした不祥事に対する政治責任を全く取ろうともしない麻生さんの続投は、国民にとっても理解できない。本当にひどい話だと言わざるを得ない」
続けて、首相側近の2人、下村博文氏を憲法改正推進本部長、加藤勝信氏を総務会長に充てる自民党人事については「党の憲法改正案の早期提出をにらんだ改憲シフトの色濃い人事だ」と指摘。さらに、12人の初入閣組に対しても「総裁選の論功行賞が色濃いと同時に、入閣待機組に大変不満がたまっていたが、『在庫一掃』とも称される。新し味の全くない、サプライズ感もない人事ではないか」と批判した。
安倍内閣は午後1時16分に首相官邸に組閣本部を設置し、同24分、菅義偉官房長官が記者会見して新閣僚の発表を始めた。
組閣本部はかつては首相や党首脳が議論して閣僚を選ぶ手続きだったが、現在では前もって人事は内定しており、ほぼ儀礼的なものとなっている。
新閣僚名簿を発表する菅義偉官房長官=2018年10月2日午後1時26分、岩下毅撮影
去就が注目された小泉進次郎・自民党筆頭副幹事長(神奈川11区、当選4回)の入閣は見送られる見通しになりました。今日は議員会館に姿を見せておらず、公の発言はなさそうです。
小泉氏は3月、財務省の公文書改ざん問題を巡り「平成の政治史に残る大きな事件と向き合っている。権力は絶対に腐敗する」と政権に異論を唱えました。ですが9月の総裁選では最終盤まで態度を明らかにせず、20日の投票直前になって石破氏支持を表明。あえて影響力を及ぼさないよう行動したことには、疑問の声も出ました。
30日に投開票された沖縄県知事選では、政権が支援した佐喜真淳・前宜野湾市長の応援に担ぎ出され、異例となる3回立て続けの沖縄入り。しかし劣勢を覆すことはできず、圧倒的とされる「集客力」にも傷がつく結果となってしまいました。
37歳にして「ポスト安倍」に名前の挙がることもある小泉氏ですが、今回は「1回休み」となった格好。同い年の記者にとっても気になる存在だけに、悩み、もがきながら成長する姿を待ちたいと思います。
派閥 改造前 改造後 増減
細田派=3人→3人 ―
麻生派=3人→4人 ↑
竹下派=2人→2人 ―
岸田派=4人→3人 ↓
二階派=1人→3人 ↑
石破派=1人→1人 ―
石原派=0人→0人 ―
無派閥=4人→2人 ↓
(公明党=1人→1人 ―)
※首相を除く19閣僚について集計
内閣改造に先立つ“恒例”行事が、派閥領袖(りょうしゅう)(会長)や党幹部らによる「官邸詣で」です。一定の当選回数を重ね、閣僚ポストを心待ちにする「待機組」を派内に抱える領袖らが、ここぞとばかり、首相を相手に売り込みを活発化させます。
安倍晋三首相が自民党総裁に3選されたのは9月20日。それからの訪問客を朝日新聞「首相動静」で振り返ると、21日には早速、下村博文・前自民党幹事長代行(細田派)、岸田文雄政調会長(岸田派)が相次ぎ首相官邸を訪問。23~28日の訪米中には麻生太郎財務相(麻生派)と同席の機会があり、帰国直後には二階俊博幹事長(二階派)、茂木敏充経済再生相(竹下派)らも官邸を訪れました。
党内7派閥のうち、総裁選で首相を支持した5派閥の領袖が中心ですが、茂木氏は、石破茂氏を支援した竹下亘氏率いる竹下派の所属。運動実ってか、留任を勝ち取る見通しです。
二階氏は28日の首相との面会後、記者団に「世間一般の話をした。皆さんの期待する人事のことは話をいたしません」と素知らぬ風を貫きましたが、ふたを開けてみれば、二階派の閣僚ポストは1から3に大幅増となりました。
IT担当相として初入閣した平井卓也衆院議員(香川1区)の地元・高松市の事務所には、支持者ら約20人が集まり、テレビで菅義偉官房長官が閣僚名簿を読み上げる様子を見守った。平井氏の名前が呼ばれると一斉に拍手。7期目で地元待望の初入閣に、後援会長の岩﨑一雄さん(77)は「次は、次は、と言われながらなかなか入閣がなかったが、ようやく、という感じ。自民党IT戦略特命委員長として努力してきたことを生かせる良いポジションだと思う」と語った。(多知川節子)
入閣発表に拍手する平井卓也氏の地元支持者ら=2018年10月2日午後1時27分、高松市古新町、多知川節子撮影
退任する閣僚らはそれぞれの役所で、大臣として最後の記者会見に臨んだ。
自民党総裁選で石破茂・元幹事長を支援し、安倍晋三首相陣営から閣僚を辞任するよう「圧力」を受けたと明かし、注目を集めた斎藤健農林水産相は、自身が退任する今回の閣僚人事について問われると、「よくわかりませんが、私自身はとくに違和感は感じていません」。
幹部職員による汚職事件など不祥事が相次いだ文部科学省では、林芳正文部科学相が「(信頼回復が)道半ばと言わざるをえないのは大変残念」と語った。
加藤勝信拉致問題担当相は、自民党総務会長に起用された。「(拉致被害者家族を含め)2005年以来、お一人の帰国も実現できていない。ご家族も高齢化され、なかには亡くなった方もいらっしゃる。それを考えると痛恨の極みであり、本当に申し訳ないなという思い」と述べた。
首相官邸に入る斎藤健農水相=2018年10月2日午前11時27分、岩下毅撮影
安倍内閣は改造前の閣僚による最後の閣議を開き、全閣僚の辞表をとりまとめた。退任する閣僚は野田聖子総務相、林芳正文部科学相、小野寺五典防衛相ら。それぞれ事務職員に見送られて役所をあとにする。
首相官邸に入る野田聖子総務相(中央)=2018年10月2日午前11時25分、岩下毅撮影
日本維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)が記者団の取材に応じ、第4次安倍改造内閣の顔ぶれへの感想を語った。
松井氏は「これから適材適所なんかどうなのかということを、我々は野党として追及していくだけ」と強調。留任する麻生太郎財務相について、文書改ざん問題を念頭に「財務省の態勢に対しては、我々は徹底して追及していきます。来年秋に消費増税されるのに、増税を担う監督官庁がああいう隠蔽(いんぺい)体質では納税者はたまったものじゃないので、徹底して追及していきたい。麻生大臣もそれをわかった上でいばらの道を進む覚悟だと思いますから」と語り、「そもそも消費(増)税を凍結してもらいたいというのが僕らの考えですから」と付け加えた。
日本維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)
首相官邸から出る地方創生・規制改革・女性活躍推進担当相に内定した片山さつき氏(中央)=2018年10月2日午後2時2分、角野貴之撮影
初入閣が固まった片山さつき参院議員(比例、当選2回)は議員会館で記者団の取材に応じた。唯一の女性閣僚になる。地方創生・規制改革・女性活躍推進の担当相を兼ねる。
女性活躍の話題になると、「イバンカ・トランプさんがお見えになった時、党政調(会長)代理で聞かせていただいた」と、米大統領の長女の名前も飛び出した。「女性活躍を現場で具体化するにはどうしたらいいか、世界にも訴えていくにはどうしたらいいかということを進めていきたい。たくさんの企画がございますよ」と、早くも「世界」を視野に活躍を誓った。
正装で首相官邸に入る地方創生・規制改革・女性活躍推進担当相に内定した片山さつき氏=2018年10月2日午後3時25分、首相官邸、角野貴之撮影
「正確な記事を書いていただきたい。この事件は、私、秘書とも刑事訴追されていない」。自民党新四役の記者会見で、選挙対策委員長に起用された甘利明氏は、2016年に経済再生相を辞任した現金授受問題について、こう強調した。
「頂いたお祝いは届け出せよと(秘書に)指示した」とした上で、「秘書の行動を全く把握できていなかった。監督責任を取って辞任したということだ」と説明。「検察の捜査が全て。第三者の調査結果を発表した。それに尽きると思います」と述べ、要職への復帰には問題はないとの認識を明らかにした。
自民党本部に入る選対委員長への起用が決まった甘利明氏=2018年10月2日午前9時24分、東京・永田町、関田航撮影
新しい自民党四役に就任した二階俊博幹事長、加藤勝信総務会長らが、党本部で記者会見に臨んだ。安倍晋三首相から、夕方に新閣僚らを集めて開く初閣議で補正予算編成の指示をする方針が示されたことが明らかにされた。
記者から「役員会で安倍総裁からどんな発言、指示があったか?」と問われたが、4氏とも答えようとせず、15秒間にわたって沈黙。記者が二階幹事長を指名して再度同じ質問をすると、さらに10秒超の沈黙の後、党職員が引き取って「補正予算編成の指示が……」と説明した。
会見を終えて退出する自民党の二階俊博幹事長(左)と岸田文雄政調会長=2018年10月2日午前11時20分、東京・永田町の同党本部、関田航撮影
今回の内閣改造のポイントは「石破派」「問題閣僚」「目玉」の3点です。
最大の焦点が、9月の自民党総裁選で安倍晋三首相と鋭く対立した石破茂・元幹事長を支える石破派の処遇でしょう。首相は、石破派唯一の閣僚、斎藤健・農林水産相は交代させる代わりに、山下貴司衆院議員(岡山2区、当選3回)を初入閣させる方針です。石破氏は党員らによる地方票の45%を獲得しただけに、首相に批判的な層に一定の配慮をしたとみられます。
不祥事が相次いだ政権運営の責任も問われます。汚職事件に揺れる文部科学省の林芳正文科相を交代させる一方で、財務省の文書改ざん問題の責任者、麻生太郎財務相は「骨格」として続投させる考え。また、2016年に現金授受問題で経済再生相を辞任した甘利明氏を、「党四役」である選挙対策委員長に起用しました。「お友だち」優遇との批判も予想されます。
首相は過去の改造では女性閣僚を大量起用するなど「目玉」を用意してきました。しかし今のところ名前の挙がっている初入閣組には当選7、8回を重ねた「入閣待機組」が目立ち、自民党内からは早くも「在庫一掃内閣だ」との声が漏れ始めています。
首相や官房長官らが組閣本部を立ち上げて閣僚の呼び込みを始めるのは午後1時過ぎの見通しです。
認証式を前に、首相官邸に入る副総理・財務相に内定した麻生太郎氏=2018年10月2日午後1時23分、恵原弘太郎撮影
安倍晋三首相は午前9時過ぎに自民党本部に入り、新しく党四役に指名した加藤勝信・総務会長、甘利明・選挙対策委員長らと面会した。
昨年8月から総務会長を務めていた竹下亘氏はポストを外れることになった。竹下氏は党総裁選で、安倍氏と戦った石破茂・元幹事長を支援した竹下派の会長で、去就が注目されていた。
自民党本部に入る安倍晋三首相=2018年10月2日午前9時17分、東京・永田町、関田航撮影
安倍晋三首相は2日午後、内閣を改造する。厚生労働相には岸田派の根本匠氏、地方創生・規制改革・女性活躍推進担当相に二階派の片山さつき氏を起用。総裁選で首相と争い、善戦した石破茂・元幹事長の派閥から、元検察官の山下貴司氏を法相にあてる。入閣待機組を多く処遇し、初入閣は安倍政権で最多の12人。同日夕には第4次安倍改造内閣が発足する。
二階派の吉川貴盛氏が農林水産相、桜田義孝氏は五輪担当相に起用。首相の出身派閥である細田派からは文部科学相に柴山昌彦氏、国家公安委員長に参院の山本順三氏をあてる。竹下派の渡辺博道氏は復興相、麻生派の原田義昭氏は環境相とする。
ほかに、麻生派の岩屋毅氏を防衛相、無派閥の石田真敏氏を総務相に起用。岸田派からは宮腰光寛氏が沖縄北方相、平井卓也氏はIT担当相とする。
麻生太郎副総理兼財務相と菅義偉官房長官、河野太郎外相、世耕弘成経済産業相、茂木敏充経済再生相、石井啓一国土交通相は続投。菅氏は拉致担当相を兼務する。
根本氏は第1次安倍内閣で経済財政担当の首相補佐官を務めた。首相に近く、第2次内閣では福島県出身として初めて復興相に就任した。片山氏は女性で唯一の入閣となる。
石破派の山下氏は衆院当選3回の若手。改造前は法務省と内閣府の政務官を務めており、異例の登用だ。首相は総裁選の地方票で伸び悩み、沖縄県知事選で与党系候補が敗北したこともあり、石破氏側近の登用で融和をアピールし、批判をかわす考えとみられる。
自民党役員人事では、高村正彦副総裁が退任し、後任は置かない。2日午前の臨時総務会で二階俊博幹事長、岸田文雄政調会長、加藤勝信総務会長、甘利明選挙対策委員長の人事を承認。森山裕国会対策委員長と萩生田光一幹事長代行の続投、組織運動本部長に山口泰明氏、広報本部長に松島みどり氏を決めた。党憲法改正推進本部長に下村博文氏、総裁特別補佐に稲田朋美・元防衛相を起用する。
首相は2日午後、山口那津男公明党代表と与党党首会談を開き、組閣本部を設置。同日夜に首相は記者会見を開く。
自民党本部に入る幹事長代行留任が決まった萩生田光一氏=2018年10月2日午前9時8分、東京・永田町、関田航撮影
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