安倍晋三首相は６日、 訪朝を７日に控えて来日したポンペオ米国務長官と首相官邸で会談した。 米国の 北朝鮮への 対応方針の 説明を受け、 非核化に加え、 北朝鮮が求める朝鮮半島の 終戦宣言や国連安全保障理事会による制裁の 緩和などを巡って意見交換した。 河野太郎外相も６日夜、 ポンペオ氏と外務省で会談する。
安倍晋三首相は６日、訪朝を７日に控えて来日したポンペオ米国務長官と首相官邸で会談した。米国の北朝鮮への対応方針の説明を受け、非核化に加え、北朝鮮が求める朝鮮半島の終戦宣言や国連安全保障理事会による制裁の緩和などを巡って意見交換した。河野太郎外相も６日夜、ポンペオ氏と外務省で会談する。
首相は会談冒頭、「拉致問題、核問題について日米で綿密にすり合わせたい」と述べた。一方、ポンペオ氏は「拉致問題、核・ミサイル問題を解決するために同じ意識で取り組む必要がある。北朝鮮の非核化実現には、こういう綿密な協力が必要だ」と応じた。
ポンペオ氏は７日に平壌に入り、金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党委員長らと会談する。米国は核関連施設の全容申告を求めているが、北朝鮮は終戦宣言を優先するよう主張し、米朝対話は行き詰まっている。トランプ米大統領が意欲を示す２回目の米朝首脳会談の実現に向け、終戦宣言の取り扱いが焦点になりそうだ。
ポンペオ氏は東京に向かう機中で同行記者団に対し、再会談の日程や場所については「まだ決まっていない」と述べた。また「確認しなければならないことがある」とも話し、再会談実現のために克服すべき課題が残っているとの認識を改めて示した。ただ、今回の訪朝で再会談の日程設定など前進が図れることに期待を寄せた。
日本政府は、非核化進展を期待する一方で、「米中間選挙を前に、トランプ政権が成果を急いで妥協しかねない」（政府関係者）と警戒する。菅義偉官房長官は３日の記者会見で「ポンペオ氏の訪朝を通じ、朝鮮半島の完全な非核化に向けた米朝首脳間の合意が完全、迅速に履行されることを期待する」とくぎを刺した。【浜中慎哉、ワシントン会川晴之】
