Home Japan Japan — in Japanese 高温から水星探査機守れ=太陽熱、地球の10倍以上

高温から水星探査機守れ=太陽熱、地球の10倍以上

226
0
SHARE

太陽系の 惑星で最も内側を回る水星の 太陽との 平均距離は、 地球-太陽間の 約3分の 1。 地球と比べ10倍以上の 太陽熱を受ける上、 400度以上に達する水星表面からの 「照り返し」 も厳しく、 水星探査機「みお」 の 熱対策にはさまざまな工夫が凝らされている。 地球を周回する人工衛星や、 小惑星探査機「はやぶさ2」 などは、 金色の 多層断熱材(MLI)が使われるが、 みおは大部分が特殊な鏡で覆われている。 太陽光を反射し、 内部に熱が入るの を極力避ける仕組みだ。 水星周回中は、 機体を常に回転させて熱の 集中を防ぐが、 アンテナは通
太陽系の惑星で最も内側を回る水星の太陽との平均距離は、地球-太陽間の約3分の1。地球と比べ10倍以上の太陽熱を受ける上、400度以上に達する水星表面からの「照り返し」も厳しく、水星探査機「みお」の熱対策にはさまざまな工夫が凝らされている。 地球を周回する人工衛星や、小惑星探査機「はやぶさ2」などは、金色の多層断熱材(MLI)が使われるが、みおは大部分が特殊な鏡で覆われている。太陽光を反射し、内部に熱が入るのを極力避ける仕組みだ。 水星周回中は、機体を常に回転させて熱の集中を防ぐが、アンテナは通信のため地球側に向けざるを得ない。このため特殊な白色塗料を新規に開発、温度上昇を抑え込んだ。 7年に及ぶ水星までの飛行中も、太陽に近づく機会は少なくない。このため到着までは「サンシールド」と呼ばれる筒状の「日よけ」をすっぽりとかぶり、直射日光を浴びないようにしている。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の久保田孝教授は「熱の制御は太陽に近づく時も、遠くに行く時も必要。過酷な環境での技術は今後の宇宙探査にも生かされる」と話した。(2018/10/20-11:44)

Continue reading...