女性への差別撤廃を目指す国連の委員会は、ジェンダー平等に向けた日本政府の取り組みに対する見解を発表し、夫婦が同じ名字にす…
女性への差別撤廃を目指す国連の委員会は、ジェンダー平等に向けた日本政府の取り組みに対する見解を発表し、夫婦が同じ名字にすることを定めた日本の民法について、改正を求める勧告を出しました。国連の委員会が夫婦同姓を定めた民法について勧告を出すのは、今回で4回目です。
女性差別撤廃条約を批准している各国の取り組みを定期的に審査している国連の委員会は今月、日本への審査を8年ぶりに行い、 、日本政府の取り組みに対して見解を公表しました。
それによりますと、結婚した夫婦が同じ名字になることを定めた民法の規定について、「女性が夫の姓を名乗ることを余儀なくされることが多い」と指摘し、差別的だとしたうえで、夫婦が希望すれば結婚前の姓を名乗れる「選択的夫婦別姓」を可能にする法改正を行うよう日本政府に勧告を出しました。
国連の委員会は、夫婦の同姓を定めた日本の民法の規定についてこれまでに3回、改正を求める勧告を出していて、今回で4回目です。
また、委員会は、皇位継承における男女平等を保障する必要があるとして、皇位は男系の男子が継承すると定めている皇室典範を改正するよう勧告しました。
このほか、個人が国連に対して人権の救済を申し立てられる制度を定めた国連の「選択議定書」に批准するよう求める勧告などを出しました。20年以上前から過去3回にわたり是正求める勧告
国連の女性差別撤廃委員会ではこれまで、夫婦同姓を義務づける日本の民法について、20年以上前から過去3回にわたり是正を求める勧告を出してきました。
法務省によりますと、把握するかぎり、結婚後に夫婦いずれかの姓を選択しなければならない制度を採用している国は、日本だけだということです。
厚生労働省の去年の調査では、夫の名字を選択した夫婦の割合は94.