大リーグの今シーズンの開幕戦となるドジャースとカブスの試合が18日夜、東京ドームで行われます。ドジャースの大谷翔平選手は…
大リーグの今シーズンの開幕戦となるドジャースとカブスの試合が 夜、東京ドームで行われます。ドジャースの大谷翔平選手は指名打者として出場するほか、大リーグで初めて両チームの開幕投手を日本選手が務める歴史的な試合となります。
また今回の東京での開幕シリーズ、その背景には大リーグが目指す「国際化」のねらいがあります。記事後半で解説しています。
開幕前日の様子、カブスの開幕投手 今永昇太投手の今季への意気込みは【NHKプラスで配信中】( まで)↓↓↓
大リーグの今シーズンの開幕戦となる日本での開幕シリーズは、ワールドシリーズ連覇をねらうドジャースと、5年ぶりのポストシーズン進出を目指すカブスが対戦し、東京ドームで から2連戦します。
日本で開催される大リーグの公式戦はイチローさんの引退試合となった 以来、6年ぶりです。
ドジャースは昨シーズン3回目のMVP=最優秀選手に輝いた大谷選手が、大リーグ8年目を迎え、投打の二刀流復帰を目指していますが、開幕戦は指名打者として出場します。
オープン戦では7試合に出場して打率3割3分3厘、ホームラン1本という成績で、 の巨人とのエキシビションゲームでもホームランを打つなど好調を維持しています。
また、ドジャースの先発は山本由伸投手、カブスの先発は今永昇太投手が務める予定で、大リーグで初めて日本の投手どうしが開幕戦で投げ合う歴史的な試合になります。
ともに大リーグ1年目だった昨シーズン、山本投手はけががありながら7勝を挙げ、ポストシーズンでは好投してチームのワールドシリーズ制覇に貢献しました。
今永投手はリーグ3位の15勝をマークして新人王の投票で4位に入るなど、ローテーションの中心としての役割が期待されています。
さらに、カブスは日本の右バッターとして大リーグで初めて2年連続20本以上のホームランを打っている鈴木誠也選手も出場する予定で、日本の4人の選手が開幕戦でどのような力を発揮するのか、今シーズンを占う上で重要な戦いとなります。鈴木誠也 憧れと同じ立場でグラウンドに
カブスの鈴木誠也選手は今から21年前の に東京ドームで行われた大リーグの開幕シリーズを観戦していて、当時、憧れのまなざしで見つめた松井秀喜さんと今度は同じ立場でグラウンドに立ちます。
、東京出身で当時9歳の鈴木選手は父親に連れられて今回の舞台と同じ東京ドームを訪れ、ヤンキースと当時のデビルレイズの開幕シリーズの第2戦を観戦しました。
すでに野球を始めていましたが、野球を見るのはあまり好きではなく、プロ野球を見に行っても試合途中に寝てしまうことが多かったそうですが、この試合だけは子どもながらにいつもと違う特別な雰囲気を感じていたといいます。
中でも強烈な印象が残っているのが、ジーターさん、アレックス・ロドリゲスさんなどのスター選手がそろうヤンキースの中で上位打線の2番に入った松井秀喜さんでした。
この試合、松井さんは2点リードの5回に右中間スタンドへツーランホームランを打ち、大歓声が沸き起こりました。鈴木選手が座っていたのは一塁側の内野の上段席だったため、バッターボックスに立った松井さんの後ろ姿は「アリくらいの大きさ」にしか見えなかったそうですが、その光景は今でも鮮明に覚えています。
それから21年。
大リーガーとなった30歳の鈴木選手は憧れのまなざしで見つめた松井さんと同じ立場で日本での開幕シリーズを迎えようとしています。
鈴木選手は「当時は特に野球が好きじゃなかったが、その試合はすごく覚えていて寝ずに見ていた。そういった特別な、日本の野球で感じないことを感じると思うので、野球をやっていない子どもたちにも記憶に残る可能性がある」と思い出を振り返りながら日本での試合の意義を話しました。
今度はぜひ、鈴木選手に子どもたちの記憶に残る1打を期待したいところですが、その質問には「少しでも印象に残ってもらえるようなプレーを 大谷くんがしてくれると思うので。楽しみに見に来てもらえたら大谷くんがしっかり頑張ってくれる」と、同い年の大谷翔平選手を引き合いに出した冗談で笑いを誘いました。
それでも、最後は「小さい時に東京ドームで大リーグの選手を見ていたので、自分がそうなっているのが不思議な気持ちもある。少しでも印象に残るプレーがしたいと思って臨んでいる」と決意を示しました。
21年前の少年時代の記憶を胸に挑む特別な開幕シリーズ。山本由伸投手や、佐々木朗希投手をはじめとしたドジャースの投手陣を攻略し、シリーズの主役の座をつかめるか注目です。【解説】2年連続のアジアでの開幕戦 背景は“国際化”
大リーグは去年の韓国 ソウルに続き、2年続けてアジアで開幕を迎えます。
背景には、大リーグ機構が野球人気の拡大を目指して「国際化」を急ぐ流れとともに、日本市場へのかつてない期待の高まりがあります。
【世界のスポーツチームの資産価値ランキング】
(米経済誌「フォーブス」が去年発表)
上位50チームの中に
▽NFL=アメリカプロフットボールリーグが29チーム
▽NBA=アメリカプロバスケットボールが12チーム
大リーグ球団
▽4位のヤンキース(1兆1100億円)
▽24位のドジャース(8000億円)
▽45位のレッドソックス(6600億円)のわずか3チーム。
資産価値が最も高いのはNFLのダラス・カウボーイズ(1兆4900億円)で、9年連続でトップ。
市場の規模は大リーグも右肩上がりで成長を続けているものの、去年の調査からはカブスとジャイアンツが外れて上位50チームに占める大リーグの球団数は、これまでで最も少なくなり、NFLやNBAに遅れをとっているのが現状です。
そこで大リーグ機構は市場拡大のために「国際化」を大きなテーマに掲げていて、力を入れているのがアジアをはじめとした海外での公式戦の開催です。
日本での開幕シリーズは のカブス対メッツ以降、何度も開催されていて今回が6年ぶり6回目ですが、去年は韓国、メキシコ、そして野球人気が高くないイギリスでも公式戦が開催されました。
来年はメキシコやイギリス、プエルトリコでそれぞれ試合が行われる予定です。
海外での試合開催は大リーグ機構が選手会との交渉で取り決め、人気の高いチームや、今回のドジャースとカブスのように、その土地にゆかりのある選手が所属しているチームが派遣されるケースが一般的です。
こうした特別なシリーズは放映権もレギュラーシーズンとは別枠で販売されるため、放映権収入を一括で管理している大リーグ機構にとっても大きな収入源の1つとなり、新たなスポンサーも集まります。
大リーグ機構は、今回の東京での開幕シリーズで合わせて22社とスポンサー契約を結んだと発表していて、金額の規模は去年の韓国での開幕シリーズの2.