東京電力福島第1原発2号機の内部調査で、格子状の通路で撮影された堆積物=30日(東電提供)
東京電力は30日、炉心溶融(メルトダウン)を起こした福島第1原発2号機の原子炉内部で、堆積物を発見したと発表した。先端にカメラを付けた長い棒を格納容器の作業用トンネルから挿入し、撮影した。東電は堆積物について、圧力容器から溶け落ちた核燃料の可能性もあるとみて詳しく調査する方針。 福島第1原発の原子炉は、核燃料を納めた圧力容器を格納容器が包み込む構造になっている。東電によると、堆積物は中心にある圧力容器の下の作業用通路に散らばっていた。通路は格子状で、一部が壊れて落下したとみられる穴も見つかった。 原発事故では1~3号機が炉心溶融を起こしたが、溶けた核燃料の位置や形状は正確に把握できておらず、廃炉作業を進める上で大きな障害になっている。 東電福島復興本社の石崎芳行代表は記者会見で「(溶融燃料が)映ったとすれば、廃炉作業の大きな一歩だ」と述べた。 東電は、圧力容器の下の空間に小型の自走式ロボットを進入させ、溶け落ちた核燃料の状況を調査する計画。溶融燃料の散らばり具合を映像で確認し、取り出し方法の検討材料とする。 ロボットの進路上にがれきなどの障害物がないかを確認するため、内部をカメラで撮影する作業を進めていた。(2017/01/30-17:06)
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