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桐生、日本人初の9秒台 失意・屈辱乗り越え 4年の奮闘実る

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だが、 この 1年余りで9秒台に迫る選手が続出。 屈辱にまみれる経験もした。 昨年の リオデジャネイロ五輪は日本勢でただ一人予選落ち。 パワー不足を痛感し、 東洋大の 土江寛裕…
だが、この1年余りで9秒台に迫る選手が続出。屈辱にまみれる経験もした。昨年のリオデジャネイロ五輪は日本勢でただ一人予選落ち。パワー不足を痛感し、東洋大の土江寛裕コーチを通じてアテネ五輪男子ハンマー投げ金メダリストの室伏広治氏に「大嫌いだった」(桐生)という筋力強化の指導を願い出た。 昨秋から週に1度、経験のなかったチューブを使ったトレーニングなどを1対1で学び、土江コーチも「全身をうまく使えるようになり、軸がぶれなくなった」と評価する。トップスピードの向上に手応えをつかみ、今季は安定して10秒0台で走っていた。 だが、再び試練が訪れる。日本選手権でピークを合わせられず4位に終わり、個人種目での世界選手権代表入りを逃した。直後は目標を見失い、約1週間は走る気も起きなかった。気持ちを奮い立たせて大舞台に臨み、400メートルリレーでは銅メダルに輝いたが、観客席から見たライバルの100メートルを走る姿に「応援はしているけど、心のどこかで悔しいという思いがあった」と語った。 重圧や屈辱にくじけず自らを磨き、苦しい時期を支えてくれた周囲への感謝の思いを強くした。ようやく手にした勲章。「9秒台を出したからといって、引退ではない。何発も出したい」。挑戦はまだまだ終わらない。

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