【ワシントン=小雲規生】トヨタ自動車は24日、約6億ドル(約680億円)を投じて米インディアナ州の工場の生産能力を拡大し、約400人の新規雇用を生み出すと発表した。米国内での雇用創出を求めるトランプ大統領の意向に応じたかたちだ。 トヨタは米国内で販売が好調なスポーツ用多目的車(SUV)市場の拡大を見込み、今回の投資で2019年秋からSUV「ハイランダー」の年間生産台数を4万台増やすとしている。 一方、トランプ氏は24日、ゼネラル・モーターズ(GM)など米自動車大手3社と会談。「私が求めているのは長期的な雇用だ」と述べ、米国内での工場建設などによる雇用創出を継続するよう要求した。これに先だってはツイッターに「米国で販売するための新工場建設を望んでいる」と投稿していた。 トランプ氏は23日には米国の企業トップらとの会談のなかで、「日本は米国が日本で車を売ることを不可能にしている」と主張。日本の自動車市場の閉鎖性を批判していた。 また大統領就任前の5日には、トヨタがメキシコで着手した新工場の建設計画について「ありえないことだ」と批判。これを受けてトヨタは9日、今後5年間で米国に100億ドルを投資すると表明していた。
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