【リオデジャネイロ＝共同】フランス留学中の筑波大３年、黒崎愛海さん（21）が行方不明になっている事件で、チリ最高裁の判事は３日、フランス検察当局がチリ政府に要請したチリ人容疑者の拘束を認めないとの決定を出した。
最終的な引き渡しを認めないとの決定ではないが、判事は「情報不足」を理由に挙げており、フランス捜査当局はさらなる証拠集めを迫られそうだ。
決定は、黒崎さんの元交際相手、ニコラス・セペダ・コントレラス容疑者（26）の事件への関与についての情報が少ないことも考慮し、フランス側が求める引き渡し前の拘束までは必要ないと判断。その上で、容疑者に２カ月の出国禁止を命じた。
黒崎さんは昨年12月４日夜、セペダ容疑者と食事をしてフランス東部ブザンソンの大学構内にある寮に一緒に帰った後、行方不明になった。容疑者はその後、チリに帰国。フランス捜査当局はことし１月、セペダ容疑者の拘束と引き渡しをチリ側に要請し、チリ側が受理していた。
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