大相撲春場所14日目の 25日。 勝ち残りで玉鷲に力水をつける照ノ富士に、 観客から「帰れ」 という怒号も飛んだ。 大関復帰を目指した琴奨菊を注文相撲で破り、 1敗を守った大関。 大一番での 変化に「土俵に上がってから決めた。 一度決めたら迷ったら、 あかん」 と言葉をつないだ。
大相撲春場所14日目の25日。勝ち残りで玉鷲に力水をつける照ノ富士に、観客から「帰れ」という怒号も飛んだ。大関復帰を目指した琴奨菊を注文相撲で破り、1敗を守った大関。大一番での変化に「土俵に上がってから決めた。一度決めたら迷ったら、あかん」と言葉をつないだ。
一度つっかけてからの立ち合いで、当たることもなく右へ飛んだ。2015年名古屋場所では、逆に琴奨菊が変化してカド番を脱出したこともあり、勝負に徹した照ノ富士がお返しした形。だが、この一番に八角理事長(元横綱・北勝海)は「真っすぐ当たってほしかった」と苦い表情を浮かべた。
稀勢の里を抜いて、優勝争いで単独トップに立った。千秋楽の直接対決で勝つか、敗れても優勝決定戦を制すれば、2年ぶりの賜杯を手にする。稀勢の里はけがのくわしい状態を明かさないが、土俵下で見ていた二所ノ関審判長(元大関・若嶋津)は「本割まで(稀勢の里が勝つのは)厳しいなあ」と照ノ富士優位と見る。
結びで力なく敗れた手負いの稀勢の里との対戦に向け、照ノ富士は「自分もけがで苦しい時があったが、少しでも良くなってほしい」と余裕の言葉。千秋楽では稀勢の里への声援一色の中での一番になるとみられるが、「全力でやるだけ」。次こそは力強い取り口で優勝を果たしたい。【飯山太郎】
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