地球環境について考える日とされる22日の 「アースデー(地球の 日)」 に合わせ、 科学や客観的な研究の 重要さを訴える「マーチ・ フォー・ サイエンス(科学の ための 行進)」 が、 米首都ワシントンなど世界各地で開催された。 メーン会場の ワシントンでは降りしきる雨の 中、 連邦議会議事堂前の 緑地帯「ナショナル・ モール…
写真特集:世界各地で「科学のための行進」
(CNN) 地球環境について考える日とされる22日の「アースデー(地球の日)」に合わせ、科学や客観的な研究の重要さを訴える「マーチ・フォー・サイエンス(科学のための行進)」が、米首都ワシントンなど世界各地で開催された。
メーン会場のワシントンでは降りしきる雨の中、連邦議会議事堂前の緑地帯「ナショナル・モール」に多数の参加者が結集。演説に立った科学者らは、気候変動などの分野で科学的事実を無視する動きがあると警鐘を鳴らした。
テレビ司会者としても知られる科学者のビル・ナイ氏は「科学を意図的に無視して抑圧する政治家は、我が国だけでなく世界中にいる」「それは間違った方向だ。だれのためにもならない」と訴えた。
米国ではトランプ大統領が国立衛生研究所(NIH)をはじめ、科学研究分野への予算を大きく削減する予算案を発表したのに対し、科学者らが危機感を募らせている。
国内ではこの日、ボストン、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ニューヨークなどでそれぞれ数千人が行進に参加。シカゴの主催者は地元テレビ局とのインタビューで、集まった研究者らは「何かに反対するというより科学を支持する気持ち」だと述べ、超党派の趣旨を強調した。
世界のトップを切って当日を迎えたのはニュージーランドやオーストラリア東海岸の都市。さらに東京、ロンドンなど欧州の各都市、南アフリカのダーバンやケープタウンまで、主催者によると計600カ所以上で行進が行われた。
ロンドンの行進に参加した大学教授は「若い研究者たちがソーシャルメディアで呼び掛け、世界に行進が広まったのは素晴らしいこと。大衆迎合主義の政治に、若者の広い視野で対抗する必要がある」と語った。