【北京時事】 中国の 習近平国家主席は１２日、 トランプ米大統領と電話で北朝鮮情勢について協議し、 「平和的方式での 解決」 を訴えた。 米国が空母「カール・ ビンソン」 の 朝鮮半島近海への 派遣を決定するなど、 緊張が高まる中、 米国に自制を呼び掛けた形だ。 対北朝鮮、 中国の 出方見
【北京時事】中国の習近平国家主席は１２日、トランプ米大統領と電話で北朝鮮情勢について協議し、「平和的方式での解決」を訴えた。米国が空母「カール・ビンソン」の朝鮮半島近海への派遣を決定するなど、緊張が高まる中、米国に自制を呼び掛けた形だ。
対北朝鮮、中国の出方見極め＝米単独行動に慎重意見も－日本政府
両首脳は６、７両日に米フロリダ州で初の首脳会談を行ったばかり。中国外務省報道官によれば、電話協議はトランプ大統領の要請に応じたものという。北朝鮮情勢に関するトランプ大統領の発言は伝えられていないが、北朝鮮への圧力強化へ改めて中国の協力を迫ったとみられる。
習主席はこれに対し、朝鮮半島の非核化や平和・安定維持など中国としての従来の原則的な立場を重ねて伝達。中国外務省によると、北朝鮮問題に関し、「米国と意思疎通と協調を保っていきたい」と述べた。
両首脳は、米国が化学兵器使用を理由にアサド政権軍攻撃に踏み切ったシリア情勢に関しても意見交換。習主席は「いかなる化学兵器の使用も容認できない」と表明した。ただ、国連安全保障理事会で解決に向けた「一致した声」を出すことが重要だとの考えも示し、大統領に「政治的解決」を訴えた。
ティラーソン米国務長官によると、フロリダ州での首脳会談の際、習主席は米国のシリア攻撃に「理解」を示したとされる。電話協議ではこうした発言を軌道修正し、平和的解決の必要性を強調した。
両首脳はさらに、フロリダ会談について「重要な成果を得た」（習主席）、「成功だった」（トランプ大統領）と評価し、協力を再確認。大統領は年内の訪中に期待を示し、習主席も成果の確保に向け協力していくと約束した。（2017/04/12-19:38）
