【ウラジオストク時事】 安倍晋三首相は7日午後、 ロシア極東ウラジオストクでプーチン大統領と会談した。 核実験を強行した北朝鮮への 対応について、 国連の 場を含め日ロが緊密に連携していくことで一致。 プーチン氏は解決の 手段として対話の 重要性を強調した。 両首脳はまた、 北方
【ウラジオストク時事】安倍晋三首相は7日午後、ロシア極東ウラジオストクでプーチン大統領と会談した。核実験を強行した北朝鮮への対応について、国連の場を含め日ロが緊密に連携していくことで一致。プーチン氏は解決の手段として対話の重要性を強調した。両首脳はまた、北方四島での共同経済活動に関し、観光や養殖などの5項目で事業の具体化を目指すことで合意した。 北朝鮮問題について、会談で首相は「国際社会全体で最大限の圧力をかけることが重要」と主張。プーチン氏は会談後の共同記者発表で「解決には政治的、外交的な手段しかない。対話を続けるしかない」と語った。両首脳は、核実験が朝鮮半島や地域の平和に対する深刻な脅威との認識では一致した。 安倍、プーチン両氏の首脳会談は、7月のドイツ・ハンブルク以来で通算19回目。会談は1時間余り遅れて始まり、通訳だけを交えた協議を含め、予定の3時間を20分近く超過した。 共同活動については、(1)海産物の共同養殖(2)温室野菜の栽培(3)島の特性に応じたツアーの開発(4)風力発電の導入(5)ごみの減容対策-に取り組むことで一致。事業の具体化に向け、10月初めをめどに現地調査を行い、両政府の局長級による作業部会も設置する。
首相は共同活動を、領土問題を解決して平和条約を締結するための「重要な一歩」と位置付けている。医療、エネルギーなど8項目の経済・民生協力プランと合わせて信頼関係の醸成を図りたい考えだ。今後は、共同活動の実施に向け、双方の法的立場を害さない「特別な制度」をどう設計するかが課題となる。首相は共同記者発表で「平和条約を私たちの手で結ぶ決意を新たにした」と強調した。 両首脳はまた、元島民による航空機を使った北方領土への墓参について9月下旬の実施を確認。23、24両日で調整する。 両首脳は、11月にベトナムで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて会談することで一致。プーチン氏は、来年5月にサンクトペテルブルクで開催する国際経済フォーラムに首相を招待し、政府間で調整することになった。河野太郎外相が11月か12月にモスクワを訪問することも申し合わせた。(2017/09/07-23: 08) 関連ニュース
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