新春に皇居で行われる「歌会始」 の 入選者に、 戦後最年少での 入選となる長崎県の 中学1年生など10人が選ばれました。
新春に皇居で行われる「歌会始」の入選者に、戦後最年少での入選となる長崎県の中学1年生など10人が選ばれました。 今回の歌会始のお題は「語」で、全国と海外から合わせて2万首余りの短歌が寄せられました。この中から長崎県佐世保市の中学1年生、中島由優樹さん(12)や福井市の会社役員、川田邦子さん(70)それにアメリカ・カリフォルニア州のエッセイスト、鈴木敦子さん(82)など10人が入選しました。 このうち戦後最年少での入選を果たした中島さんは、小学生の時の授業で敬語を習った際、疑問に感じた気持ちを歌にしたということで「はじめは驚いて何が何だかわかりませんでした。入選はすごいことだと母親から聞き、神様が降りてきた感じです」と話していました。 20年余り前にがんで夫を亡くした川田さんは、夫が最後の望みをかけた治療のため自宅から遠方の病院に出発する時の様子を歌にしたということで「夫を早くに亡くしたくさん苦労したことが、こういう形で返ってきたのだと思います。天国の夫が、こうした栄誉にあずかれるようにしてくれたのかもしれません」と話していました。 海外から5年ぶりの入選となった鈴木さんは、日系人の夫との間に生まれアメリカで育った子どもたちと自分との間にある言葉の壁を表現したということで「海外にいるからこそ詠める歌を詠もうと心がけました。こつこつと歌の勉強を続けて来たことが認められたと思うと、とてもうれしいです」と話していました。 一方、天皇陛下から歌を詠むように指名された「召人」には、小説家で日本芸術院長の黒井千次さん(85)が選ばれました。 入選した10人と召人の歌は、来月12日に皇居宮殿で開かれる歌会始で、天皇皇后両陛下や皇族方の歌とともに披露されることになっています。